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三鷹古典サロン裕泉堂/吉田裕子
2021年12月5日 01:57
寒さ厳しくなってくる十二月ということで、「冬籠」を取り上げる。芭蕉の句に〈冬籠また寄り添はん此の柱〉とある通り、俳句ではもっぱら、人が家に籠ることをいう。『華実年浪草(かじつとしなみぐさ)』(鵜川麁文(そぶん)、一七八三年)にも、「俳諧には人の一間(ひとま)にこもり寒を厭ふをいふなり」とある。飯田蛇笏の〈たまきはるいのちをうたにふゆごもり〉のように、北国の厳しい冬を思わせる句がある。傍題の