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【2021年】カナダ 永住権 Family class 簡単解説!【その1】


こんにちは、2021年にFamily class コモンローパートナーでカナダ永住権申請を自力で行った者です。移民弁護士やコンサルタントっていくらかかるか知っていますか?平均で$2000から$6000だと言われています。日本円で17万円から50万円といったところです。一番高いところで$8000というのも聞いたことがあります。ですがこのファミリークラス は特別な事情がない限り、実はとても簡単な申請です。
英語が全くわからない方には弁護士やコンサルタントに多額のお金を払うのは仕方がないかと思いますが、正直もしこの申請を自力で出来ないのであればカナダで暮らしていくのは厳しいと思います。また自力で書類を用意して最終チェックだけ移民コンサルタントにしてもらう方法で行えば、コンサルタントに使うお金を節約することができます。
これから申請される方にも弁護士やコンサルタントをなるべく使わずお金を節約すして申請する方法を知ってもらいたく、カナダ政府の申請要綱の日本語訳と私の実際に申請した経験をシェアしていきます!

ケベック州在住の場合申請が若干違いますが、この記事ではケベック州以外からの申請方法のみ説明いたします。

なお私はプロのコンサルタントでもなんでもないのでこの記事はあくまで私の経験に基く参考方法です。実際の申請につきましては、自己責任で行ってください。申請のトラブルに関しては一切責任を負いかねますことご了承ください。

移民申請のルールは常に変更があるので、最新の情報に関してはカナダ公式のウェブサイトからご自身でのご確認をお願いします。

1: スポンサーするために

スポンサーとは永住権をサポートする側の人のことです。スポンサーされる側の配偶者・パートナーはPrincipal applicant, PAと呼ばれます。

ファミリークラス 申請にあたって、スポンサーは以下の条件全てを満たす必要があります。

• 18歳以上であること
• カナダ市民、カナダ永住権保持者もしくはIndian actに基づいて登録されたファーストネーション、のいずれかであること
• Social assistanceを受け取っていないこと
•スポンサーされる者の必要最低限の生活を保証できること​

ところでこのSocial assistanceに、CERB, CRB, EIは含まれません。これらはSocial assistanceではなく、CERB・CRBはCOVID-19関連保証、EIは月々のお給料から天引きされる雇用保険から支払われる保証です。なので今現在、以上のCOVID-19関連BenefitもしくはEIをスポンサーが受け取っても、ファミリークラス申請可能です。

スポンサーが以下を満たす場合、スポンサーできません。

• 5年以内に元配偶者または元パートナーからスポンサーされて永住権を獲得した
• 元配偶者または元パートナーを3年以内にスポンサーしたことがある

2: 誰をスポンサーできる?

スポンサーが永住権を援助出来るのは、配偶者コモンローパートナーconjugal partnerとそして自立していない子どもです。

配偶者とは
 • 法律に基づいた婚姻関係にあること
 • 18歳以上であること
コモンローパートナーとは
 • 婚姻関係ではない
 • 性別は関わりない(どの性別でも可, 同性でもOK)
 • 18歳以上であること
 • 少なくとも12ヶ月間連続で、長い期間離れることなく同居していること
conjugal partnerとは
 • 婚姻関係にない、もしくはコモンロー関係にある
 • 性別は関わりない (どの性別でも可, 同性でもOK)
 • 18歳以上であること
 • 少なくとも1年以上交際関係にある
 • カナダ国外に住んでいる
 • 法律と移民ルールによって同居や結婚ができない

※ちなみに法律と移民ルールによって同居や結婚ができないことの例
・離婚が認められていない国でいずれかが今だに法律上では婚姻関係にあるため結婚ができない
・同性婚が認められていない国に住んでいる(ちなみにカナダでは同性婚が可能です!🏳️‍🌈)
・宗教上の理由によって(他の宗教を信仰している人との)結婚や交際が認めらない環境にある

自立していない子どもとは
 • 22歳以下であること
 • 未婚もしくはコモンローパートナーがいないこと
22歳以上の子どもをスポンサーしたい場合は、
 • 障がいなどによって経済的に自立困難であること
 • 22歳以前から未だに経済的に自立していないこと

このファミリークラス 申請では、ファミリークラス というだけあって、配偶者・パートナーだけではなくその子どもも一緒にスポンサーすることが可能です!

3: 申請のながれ

配偶者、パートナーそして子どもをスポンサーするための申請には、2つの申請が必要です。
1. スポンサーになるための申請
2. 配偶者、パートナーそして子どもの永住権申請
なおこの2つの申請は同時に提出します。

申請のながれ
1. 申請書類パッケージをダウンロードする
2. 申請料金を支払う
3. 申請書を郵送で提出
4. 申請の過程で追加書類の提出

申請書類パッケージダウンロード画面解説
1. 誰をスポンサーする?
 配偶者、コモンローパートナー、Conjugal partner、子どものみから選ぶ

2. スポンサーされる側の人が住んでいる国は?

3. 他の国からの書類を提出必要があるか?
 スポンサーされる側の人の国籍国を選択、日本人であればJapan。もしスポンサー される人が多重国籍者の場合は、全ての国籍国を選択する必要があります。またもし国籍国やカナダ以外で結婚している場合その国からの証明を提出する必要があるのも注意が必要です。

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ここで出てきたChecklistFormsが最低限提出に必要な書類です。それ以外にも必要書類がたくさんありますが、以上のものが足りない場合書類一式処理されずに返ってくるので気をつけてください。ありがちな間違いは、Checklistを含めずに提出してしまうことです。Checklistも必要書類の一部なので必ず一緒に提出してください。またChecklistの提出する書類のボックスにチェックを入れるのも絶対に忘れずに行ってくださいね!

Mac OSを使用している方へ:申請書類のPDFはMacのPreviewでは開けません。PDFを開こうとした時に出てくるこの指示にしたがって、Adobe Readerをダウンロード・インストールする必要があります。完了したらPDFを開く時にAdobe Readerを選択して開いてください。

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国特定の必要書類 -Country specific requirements-

日本人の申請者(スポンサーされる側に限る)は以下の両方を提出が必須です
・戸籍謄本
・改正原戸籍謄本

これらは日本の本籍地からの取り寄せが必要です。日本にいる家族に協力してもらって送ってもらう、もしくはご自身で本籍地の地方自治体から取り寄せる必要があります。地方自治体によって取り寄せ方法が異なるので、ご自身の本籍地の地方自治体にお問い合わせください。戸籍抄本(こせきしょうほん)ではなく、戸籍謄本(こせきとうほん)です。取り寄せたあとはカナダ公認の翻訳者から翻訳してもらう必要があるのもご注意ください。

書類の翻訳について
 カナダ国内に住んでいて申請の準備を行っている場合はカナダ政府公認の翻訳者から翻訳をしてもらう必要があります。"Certified translater Canada Japanese" などで検索すれば簡単に見つけられると思います。私の戸籍謄本と改正原戸籍はそれぞれ2ページずつで、計4ページで$200でした。

 カナダ国外に住んでいて公認の翻訳を得られない場合は翻訳に付け加えて、宣誓供述書が必要になります。翻訳が正しいという証明のためです。宣誓供述書がなくても大丈夫だったという人の意見もあるのでこれに関してはなんとも言えませんが、最低でもプロに翻訳してもらうのを強くお勧めします。

4: 申請書類解説

申請書類を準備する上で、まずは全てに目を通して必要書類を確認するしましょう。追加書類(警察証明や戸籍関連書類など)が揃った後で書類の記入を行います。申請書類フォームは年に数回更新されるので、古いフォームを送るのを避けるためです。提出する前にも申請書類をもう一度確認して最新のフォームかどうか確認するのを忘れないように気をつけてください!確認方法はフォームの左下の日付を重ね合わせることです。例)IMM5533(06-2019) ←これがフォームの更新月

チェックリスト IMM5533e

先に書いたように、提出する書類のボックスにはチェックを入れます。当てはまらない項目にはチェックを入れず、ボックスの横に"N/A"と記入します。これは"Not applicable" の略で、他のフォームの空白の部分にも記入が必要です。

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5. Class of Application

よく日本語のブログやフォーラムで国内申請・国外申請と言われているのがこの項目の選択からです。カナダ国外に住んでいる場合は国外申請一択なのですが、カナダ国内に住んでいて申請する場合は国内申請・国外申請どちらかから選べます。それぞれの違いは、
国内申請:永住権申請の間、労働許可証(Open Work Permit: OWP)がもらえる。平均12ヶ月の長い審査期間の間働くことができるが、カナダから出国した際にカナダに入国できる補償がないためカナダにずっと滞在する必要がある。日本の家族に会いに行ったりする必要がなければ、永住権を待っている間働けるので国内申請がお勧め。
国外申請:永住権申請の間ファミリークラス でのOWP申請は不可。その代わりに(?)比較的審査が早い。2020年のコロナウィルスの影響を受けて一時期国内申請と審査期間が変わらなかったのは事実だが、2021年になってからは国外申請の方が圧倒的に早い傾向にある。

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7. Country specific requirement

書類ダウンロードの際に日本以外の国を選んだ方でCountry specific requirementがある場合に必要な事項です。戸籍謄本・改正原戸籍は日本国籍者のCountry specific requirementですが、IMMではじまらないのでこの項目には当てはまりません。"N/A"と書きます。

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警察証明について

この記事を読んでいる人で日本の警察証明(無犯罪証明書)を提出する必要がある人がほとんどだと思います。日本からの警察証明書は戸籍謄本と違い、カナダから取り寄せをする場合は領事館を通して行う必要があります。この警察証明書の取り寄せに関してはまた他の記事で紹介したいと思います。


ちなみに申請時点ではもう居住していなくても、もしカナダ、日本以外の国に18歳以上になってから6ヶ月以上滞在したことがある場合、審査途中でその国の警察証明を求められるケースがほとんどです。6ヶ月以上滞在したことのある全ての国を前もって取り寄せておくことをお勧めします。私はカナダにニのほかにニュージーランドに住んでいたので、ニュージーランドのCriminal recordも取り寄せて同封しました。

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Birth CertificateとFamily booklet

日本にはBirth Certificateというものは存在しません。その代わりに戸籍謄本があります。戸籍謄本は出生に関する情報だけではなく、家族のことも載っているので、これがFamily bookletにあたります。なのでBirth CertificateとFamily Bookletのボックスにチェックして、書類のコピーと翻訳を提出してください。

審査を行うオフィサーによってはこの日本の特別な事情、Birth Certificateがないということを知らない人もいるようで、戸籍謄本と改正原戸籍を提出したにもかかわらず書類不足ということで申請書類が却ってきたというケースがたまにあるみたいです。なのでボックスの横にメモを書く、もしくは説明のレターを念のために書いて添えることをお勧めします。

8. Additional Family Information: IMM5406

この書類は申請者(スポンサーされる側・PA)と、もしも18歳以上の家族が一緒に永住権申請をする場合その家族もそれぞれひとり1通ずつ用意する必要があります。(例: カナダ人と結婚をし配偶者として申請する場合は1通のみ。18歳以上の連れ子がいてその子も一緒に永住権申請する場合は子どもの分の1通も必要。)家族の情報を提出する必要がある理由は、永住権を獲得して3年後に家族をスポンサーできるようになるからです。

この書類にも空白の部分には必ず"N/A"と記入します。家庭の事情により家族と連絡が取れないなどの理由で住所やEmailなどがわからない場合は、"Unknown: No contact"という風に理由を説明します。この書類を印刷した後に忘れずに英語表記の横に手書きで漢字表記を加えることも忘れないでください。

9. Schedule A Background/ Declaration IMM5669

この書類も8の書類と同様申請に含まれる18歳以上の申請者それぞれに一通ずつ用意する必要があります。

Personal Historyの項目は申請から遡って過去10年もしくは18歳から申請時までの期間を記入します。この期間に必ず空白期間がないように記入する必要があります。例えば働いていない時期があった場合はその期間何をやっていたか説明をします。

(例1: Job/ Activity title, position: Unemployed/ Traveling | Status in country: Visitor)
(例2: Job/ Activity title, position: Unemployed/ Housemaker | Status in country: Citizen)

仕事をしている合間のバケーションなどは含める必要はありません。

10. Relationship Information and Sponsorship Evaluation

これはスポンサーの経済的評価、そしてPAとの関係についての書類です。この書類はたくさんの重要な項目があるので別の記事で紹介したいと思います。

前述した通りスポンサーはSocial Assistantを受けていない限り、仕事をしていなくても大丈夫です。スポンサーが学生であってもどうやってPAを経済的にサポートするか具体的に説明をできればスポンサーとして認められる場合がほとんどです。

11. Use of representative IMM5476
このフォームはコンサルタントや弁護士などの代理人を使って申請する際に必要な書類です。私は代理人を使わなかったのでこ"I am not appointing a representative" にチェックを入れて提出しました。

12. Authority to Release Personal Information to a Designated Individual このフォームはIRCCに申請に関する個人情報を、代理人ではない誰かに渡すことを許可する書類です。この"代理人ではない誰か"について。

・doesn’t advise you on which program to apply for
・doesn’t complete or update your application as you or
・doesn’t act as you when dealing with us

簡単に言えばこの申請に関して何もできないけど進捗状況を確認することができる人ということです。例えば家族などです。

ひとまずここでPART Aまでの部分の説明が終わりました。更新にここまで時間がかかってしまいごめんなさい。。。

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