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誰もいかないところに行く

普通に生きられない。
そういう自分をとっても不思議に思っていた。

安定したと思ったら、
また、誰もいかないところに
行ってしまうんだ。

気づいたら、また一人苦境に陥る。
一人ならまだしも、家族も巻添えだから
かなわない。そんな自分である。

なぜにそんなバカげた生き方になるのか?
衝動的に生きてしまう。
そんな自分の説明がつかない。
そんな感覚でいたんだ。

でも、あらためて振り返ると、
これが、自分にとっての、普通ってこと、
つまりはそういうことだったんだ。

世間の普通と自分の普通、
この基準がまったく違っていた。
ただそれだけのことだったんだ。

今思えば、てめえ勝手で招いた、
普通は味わえない、逆境や苦境ってヤツが、
自分らしさってモノを際立たせてくれた。
そんなふうに思うんだ。

ぬくぬくして身につけてしまった。
自分らしくない変なこだわりを、
思い切り、はぎ取ってくれる。

そんなリスクばかり挑んできた。
バカげた選択の数々が、
自分らしさに気づくための
近道だったってことなんだ。

危ない、不安定、なぜにそこに
行くの?
そんな誰もいかないところに、
嬉々として突っ込んできた。

自分ってヤツは、
自分らしく生きれないことが、一番怖い。
そんな人間だったんだって、
ただそれだけのことだったんだ。

誰もいかないところだからこそ、
自分だけの道なんだ。
不安と隣り合わせだったけど、
本当の自分が見えてきたら、
安心してきた。そんな感覚である。

自分については、何だかんだいって、
やっぱり、これで良かったんだって、
仕方がなかったって、
あらためてそんなふうに思うんだ。

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