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老いるということ

老いるということは、
死に近づいていることを意味する。

だから、歳を重ねるにつれ、
言いようのない不安に襲われる。

足が、手が、身体がいつどのように
衰えてゆくのか、皆目見当がつかないからだ。

だから、自分の死への不安を、他人に投影する。
自分の家族の未来を心配して、
自分の死への不安をまぎらわせようとするんだ。

こういう時は、過去のつらく
苦しい時を思い出し、自分を癒す必要がある。

一番怖かった時のことを思い出し、
どうやって乗り越えたかを思い出すんだ。

そうやって、過去のツライ体験を
軽くすることで、未来に向けて、
不安が小さくなる。

不安が小さくなれば、いまやるべきことが
見えてくる。それでいいんだ。

大切なことは、心配事の根っこが、
本人の中にある。
そのことをわかってあげることなんだ。

誰かが心配なんじゃなく、
自分のことが心配で不安でたまらない。
そういうことをわかってやるんだ。

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