「円建てドル建て」の認識、間違っていませんか?
「円建て」資産は、私たちに馴染がありますよね。日本円で稼いで生活している私たちが日本株を買って、株価上昇を期待するーー ということ。
では、皆さんに質問です。
S&P500に投資をする=「外貨建て資産を持つこと」と思っていませんか?
明確にNOとその理由を言えないのであれば、ぜひこの記事を読んでみてください!意外と皆さん知らない”通貨”の話をします。(YouTubeでも間違ったことを発信している人多い…)
”通貨”には色んな種類がある
「eMAXIS Slim米国株式」を例にとってみましょう。
今日本でめっちゃ人気が高いこの一本。
これは、円建て?ドル建て?
〇〇建てを議論する前に、
まずは”通貨”とは何を指すか?
を明確にしないといけません。
実は「商品の通貨」「取引の通貨」「中身の資産の通貨」と3種類の通貨があり、それぞれ切り離して議論しなければいけません。
①商品の通貨
これが「○○建て」と言われるものです。
投資商品の表示がどの通貨か?を示しているものです。わかりやすく言うと、値札の単位ですね。
②取引の通貨
次はどの通貨で取引するか、買ったり売ったりするか?これは私たちが選べる場合と、選べない場合があります。
外貨建て資産の場合取引の通貨を選べる、ということはどういうことか?
③中身の資産の通貨
投資信託のように「お弁当化」またはパッケージ化された商品については、○○建てや取引の通貨とは別に、その中身がどの通貨か?が大事です。
最終的に「何に投資をしているか?」です。
なぜ大事かというと、為替リスクを負うか負わないか?の違いがあるから。円安・円高に振れる今、ここ大事!
これまで「商品の通貨」「取引の通貨」「中身の資産の通貨」と3種類の通貨について話してきました。
結構複雑!まとめると?
これまでのお話、まとめますね。
3他の通貨いろんな組み合わせでがあり、それを表にしてみました。特に、「商品の通貨」と「中身の資産の通貨」は切り離して考えましょう。新しい投資商品を検討するときに、以下の表のどこに分類されるか、考えてみるとイイと思います。
特に注意したいのが、
eMAXIS Slim米国株のような商品。
商品は円建てですが、中身はドルです。円でしか売却できないし、1000万円分保有してても「ドル持ってるよ!」とは言えないのです。外貨預金等の「ドル建て資産」ではないので。
でも、為替リスクを受ける円建て資産ではあります。なので「ドルは持ってはないけど、円安で上がってる!」とは言えます。円安になり評価益になりやすいというメリットはしっかり享受できるのです!
皆さんへのクイズ!
さて、ここまで”通貨”の複数の意味合いについて話してきました。
皆さん次のクイズ、いくつわかるでしょうか?
🚩「eMAXIS Slim米国株式は何建て?」
冒頭のクイズに戻ります。
そんな構図です。
🚩「同じS&P連動のETFは?」
🚩「インドのETFは?」
少し変化球です。
私たちは何を持てばイイ!
では、私たちは結局何を持てばいいか?
私たち日本人は、日本円で稼いで日本円で生活していく… のであれば、ドル建て資産の価値はどこにあるのか?
で十分なのではないでしょうか?
円だけで資産形成するのは怖いので、為替分散はしたい。でもわざわざ外貨建てを持たないといけないわけではありませんので。
外貨建て資産を持ちたい!
ではどういう人が「外貨建て」がいるか?
例えば、今後海外に移住したいんだ!という方は、「外貨建て資産」を築いていくことも考えてもいいかもしれません。または、海外旅行中に、その時の為替レートでドル変換するのではなく、前もってドル建て資産を持っていればそのドルを使って現地で買い物をする、なんてこともできます。
上級者になると、外貨資産を持って資産形成するのもアリだと思います。リスク分散になるので、これは富裕層の資産防衛法だったりします。
ちょっと待って…!
外貨建て資産のイメージがわかない!
という方向けに、主に以下7つの種類の金融商品があります。馴染みがありそうな順番に記載しますね。
おわりに
いかがだったでしょうか。
読んでくださった方の中に”通貨”の考え方を、改めて考え直してくださった方もいるはず。
直近は円安が進んでいますよね。円建ての商品を選ぶ際には、単に「商品の通貨」だけでなく、「投資対象の資産がどの通貨で評価されているか」を理解することが投資の成果に大きく影響します。
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