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【詩】砂上の月

 もしも
 僕の心臓を砂に埋めるなら
 真っ白な月の見える
 素晴らしい夜にしてほしい

 幸福の先に
 広大な夜天があれば
 僕は己の命を棄てて
 身を投げ出そう

 切り取られた魂に
 美意識はあるんだ

 消えない肉塊
 動かない心臓
 見えない後悔
 全部埋めてくれ

 月は呪われ
 今も迷う
 彼が再び笑うなら
 死して道化になろう

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