【読書感想文・90歳の人間力(外山 滋比古 著)】「温故知新」を大切に
Audibleで「90歳の人間力」を聴きました。
思考の整理学などで有名な著者の新刊です。
本書を読んで、現代日本人に対する「憂」みたいなものを感じました。そして、おそらくその憂いの対象に含まれている自分に、今後の方針について色々ときづかせてくれる1冊だったと思います。
本書に対する印象は、
現代ビジネス書の凝縮版
です。最近の自己啓発系ビジネス本は、かなり細かいところに注目し、その具体的な技術を提供しているものがかなり多いように思います。
一方で、それらの知識、技術を抽象化していくと、なんとなくですが統一見解があるように感じていました。
それを短い文章で網羅的に説明してくれているのが本書、という感じがしています。
本書は、新しい情報よりも、過去の談話など比較的古い知識が用いられています。ですので、
大切なことは普遍的
なのだな、と感じました。
自己啓発の足がかりにはとてもいい本だと思います。
最後の章で、「日本人は見た目で選ぶ」ということに対する筆者の憂いがありました。
これは非常にドキッとする内容で、これで締め括ったところに著者の憂いの強さが出ているのでは、と思った次第です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。