見出し画像

脳卒中(脳血管疾患)とは?

今まで何回か脳卒中について勉強する機会があったが、なかなか頭に入ってこなかった… 年齢を重ねることによる記憶力の低下だ!と言い訳をしていたが、… おそらく、その知識をどこに役立てればいいかという目的意識がはっきりしなかったのが理由ではないかと思う。

どこに役立てたいか?により予防側、治療側、リハビリ・介護側ごとに深めていく内容が違うだろうけど、ここでは最小限の基本的な内容を紹介しよう。

脳梗塞や脳出血、くも膜下出血を主とする脳卒中は「発症してから」の治療では遅く「発症を防ぐための予防」が重要である。一命をとりとめても、半身まひ・言語障害などの重い後遺症が残ることもある。そのことから要介護者の主な原因の第2位がこの脳卒中である。

脳卒中(脳血管疾患)とは?
脳の血管が破れるか詰まるかによって、脳に血液が届かなくなり脳の神経細胞が障害される病気の総称のことを脳卒中という。
脳の血管が破れるタイプは「脳出血」と「クモ膜下出血」の2つに分類される。脳出血とは脳の動脈が破れて脳の中に出血した状態であり、くも膜下出血とは脳内のくも膜と呼ばれる場所に脳動脈瘤ができ破裂することで起こる出血のことである。
 脳の血管が詰まるタイプは「脳梗塞」といわれており、血管が細くなったり、血栓ができたりして、血管を詰まらせて血液の流れが滞ることで発症する。

THE脳卒中01

症状
脳卒中の症状は急に現れることが多く、大抵は発症日時がはっきりしている。夜中、トイレに起きた時や朝の目覚めた時に異常に気づくか、昼間の仕事中に急におかしくなるパターンがほとんど。
最初の症状がそのまま軽くなり消えることもあるが、(一過性脳虚血発作など)、様子を見ているうちにどんどん悪化したり、他の症状が加わったり、一旦は消えた症状が起き上がったとたんに再び出現し、そのあとは正常に戻らないこともある。
 右脳が体の左半分、左脳が体の右半分の神経を支配しているため、症状は一般に「体の半分だけ」に出現するという特徴がある。

治療
脳卒中では、それぞれのタイプに合わせた治療法がある。
〇脳梗塞の場合
▶発症3時間以内だとrt-PA(アルテプラーゼ)静注療法(血栓溶解療法)が適応される場合が多い。(適応を満たす場合)
▶発症3時間~6時間以内だとウロキナーゼ局所動注療法(血栓溶解療法)が適応される場合が多い。(適応を満たす場合)
▶発症6時間以降だと血栓溶解療法の適応ではない。※適応外(頭蓋内出血、外傷、手術の適応、出血性疾患、重篤な血圧、重篤な意識障害)など

〇脳出血の場合
▶内科的治療:出血量が少なく意識清明である場合適応となる。
▶外科的治療:出血量が多く意識レベルが低下している場合適応されるが出血部位によっては適応されない。

〇くも膜下出血の場合
初期治療として再出血、※脳ヘルニア、※脳血管攣縮による脳梗塞を予防としての血圧、頭蓋内圧、痛み、けいれん等の変化に注意し投薬等でコントロールする。手術適応となった場合の目的として再出血、血腫除去により脳血管攣縮を防ぐ。

※脳ヘルニア:脳の浮腫や血腫によって頭蓋内圧が高くなっている状態
※脳血管攣縮:脳血管が刺激を受け過度に収縮して(細くなって)いる状態
(病気がみえるVol.7より多くを引用)

Care INAMU

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?