異性との会話には、「質問する楽しみ」がある。

僕は、今も昔も、男同士のコミュニケーションが大好きです。

もちろん、男といってもいろんな人がいるので、誰と話しても楽しいわけではありませんが、やはり、相手が男か女かによって話し方を変えてしまうのが、僕の性分です。

いくら女の人がサバサバしていようが、男っぽいと自称していようが、多少の気を遣うのが、男という生き物です。

やっぱり、頭をどつくわけにはいきませんし、身体的なことをいじるわけにもいきませんし、強い言葉遣いをするわけにもいきませんし、急に深い話をするわけにもいきません。その結果、当たり障りのない話が多くなってしまいがちです。

一方、仲が良い男同士の会話では、自虐するのは当たり前です。

うまくいかなかったこと、恵まれなかったことを共有して、慰めてもらうのではなく、笑い合って時間を過ごしていきます。

「俺もダメだけど、お前もなかなかダメだな」と言って笑い合うのは、僕にとって本当に幸せな時間で、いつまでもやめられません。

自分がどんなにうまくいかなくても、落ち込むことなく笑って消化できるというのは、本当にありがたいことです。

同じように、女に人にもダメな自分をさらけ出せばいいのかもしれませんが、やはりカッコつけてしまいます。

男のプライドがどこか邪魔をして、ダメな部分は曖昧にしてしまいますし、あまり自虐をやりすぎると、「心から笑う」よりも「慰め」だったり「呆れ」にスイッチが入ってしまう女性も多いので、僕の本望でありません。

そういう風に考え続けていたので、自分が遊ぶときに女の人がいると、「あぁ、いつもとは違った頑張り方をしないとな…」と思うことばかりでした。

しかし、男同士の会話が楽しいように、男と女の会話だからこそ楽しいものもあるはずです。

自虐的じゃなくても、笑いが多くなくても、楽しい会話をしたこともありますし、無理に女の人を楽しまそうと躍起にならないでも良いはずです。

僕は、男女数人で会うとしたら、何を楽しみに向かうだろうと考えてみました。すると、一つの答えにたどり着きました。

異性との会話の楽しみは、「質問すること」にあります。

当然、男同士の会話でも質問することはありますが、言うことも予想がつきますし、こっちが求めていることを言ってほしいという期待もあるので、そんなに質問に対する楽しみはありません。

ただ、女性に何かを質問したときは、こっちが思っていることと真逆のことを言ったり、こっちが面白い答えを求めたりもしないので、ちゃんと相手の言葉をキャッチしようとします。

こっちが思っていないことを言われると、時々戸惑うこともありますが、それと同時に「そう思っていたんだ！」「そんなことしてたんだ！」と気づくことが多いので、新たに学ぶことが一つ増えます。

そうして、軽い衝撃を受けながら、また会話を進めていくのは、案外楽しいものです。

同じことを思っている場合でも、思考プロセスはちょっと違ったり、言い方が少し違うだけで、自分にとってはプラスになります。

「共感」を起点にした同性のコミュニケーション、「意外」を起点にした異性のコミュニケーション、どちらも大事にしていきたいと思います。