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曖昧な人間関係は、誰かが傷つくようにできている。

大人になって、周りの人から、よく聞く不満エピソードがあります。

それは、自分が友達の誘いを受けて遊びに行くと、そこに友達の恋人や友達の友達などの知らない人がいて、自分が居づらい環境で何時間も過ごさないといけなくなってしまったという話です。

僕は、学生時代に、このことで友達と口を利かなくなるほどの大喧嘩をしたことがあります。

僕は誘われる側で、友達は居づらい環境を作る側でした。

その時は、大勢で遊びたい人と、少人数で遊びたい人の違いからくるもので、「自分のコミュニケーション力が足りないのがいけない」と思って、自分の気持ちに折り合いをつけていました。

しかし、このことで悩んでいる人は意外と多く、僕と同じような気持ちになっている人は、一定数隠れています。

そもそも、なぜこういう問題が起きるのかを考えたことがなかったので、少し頭を悩ませてみました。

聞くところによると、誘う友達は「居づらい環境」という風に捉えてはいないようでした。

「他の人を誘っても、楽しそうにしていたから、お前も楽しんでくれると思った」という風に考えているそうで、完全に悪気はないと主張する人が多いです。

こんな理由を話されたら、言われた方は「コミュニケーション力がない自分が悪いんだ」としか思えません。

その結果、自分のコミュニケーション力を呪って、自己嫌悪に陥って、その友達とも疎遠になっていくでしょう。

落ち込んで、落ち込んで、申し訳ない気持ちで精一杯になります。

しかし、誘われる側にも、ちゃんと言い分があります。

友達以外の人がいると気を遣って疲れてしまう、自分のコミュニケーション力に自信がない、大勢での場が好きではないなど、その人の向き不向きや好みの問題もありますが、最も落ち込んでいることは、それではありません。

何よりショックなのは、「友達との時間を過ごせなかったこと」、そして、「友達と自分の気持ちが同じではなかったこと」です。

居づらい環境に誘いがちな人は、気づいていないことが多いですが、その人があなたのところに来た理由は、「あなたと過ごしたいから」という理由だけで、その他には何もありません。

居づらい環境でも楽しそうにしている人もいるかもしれませんが、それは持ち前のコミュニケーション力でその場を凌いでいるだけだったり、単純に「あなたと過ごすこと」が一番の目的じゃない人です。

そう理解できれば、居づらい環境に呼んでしまったとしても、相手を放置することはなくなるでしょうし、相手の自己肯定感を下げることもないはずです。

そして、居づらい環境に誘われる側の人も、自分の目的をしっかりと伝えるべきです。

相手と何がしたいのか、どんなことをしたいのか、自分の本当の気持ちが伝われば、相手の態度も変わります。

これで分かり合えなかったら、その人との深い人間関係は潔く諦めましょう。

良い悪いは関係なく、友達と繋がる目的は、人によって驚くほど違います。

群れる友達が欲しい人、昔の話ができる友達が欲しい人、似たような環境の友達が欲しい人、自分の価値が上がりそうな友達が欲しい人、互いに高め合う友達が欲しい人、とりあえず異性の友達が欲しい人、趣味の話ができる友達が欲しい人、なんでも話せる友達が欲しい人…。

数ある目的の中から、自分に必要な目的を選ぶ意識が必要です。

もちろん、いくつもの目的を兼任する友達がいても良いでしょう。

そうすれば、少しは人間関係がスッキリするでしょう。

人間関係を曖昧にしたところで、みんなが幸せにはなれません。自分も相手も大事だからこそ、ハッキリさせるのです。

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