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自分は大丈夫だけど…。

僕があまり聞きたくない言葉の一つに、「自分は大丈夫だけど…」という言葉があります。

このご時世、収入が減少した人や、失業した人も数多くいると思います。

そんな人たちにこう話しかける人がいます。

「俺は大丈夫だけど、そっちは大変そうだな…」

僕は、こんな言葉をかけられるたび、少し嫌な気持ちになってしまいます。

自分のことを心配しているからこそ、こんな言葉をかけているのに、どうしても素直に答える気にはなれません。

その理由は、心の中で見下されているような気がするからです。

そのため、「自分は大丈夫」と言われた瞬間に、僕は心のシャッターを下ろしてしまいます。大丈夫な人に話したって、憐れむ表情をされるだけなのが、わかりきっているからです。

ちょっといらだった僕がテキトーに返すと、「どうするの?」「それで大丈夫?」としつこくきいてくることもあります。

じゃあ、どうしたらいいのか、教えてくれよ!

しまいには、そんな言葉で相手を威嚇してしまいます(笑)。

それもこれも、このご時世が招いたことなので、相手に感情をむき出しにする僕が悪いかもしれませんが、だからこそ、言葉づかいは気を付けるべきだとも思います。

もし僕が、このご時世に収入も減らず、失業もしないのなら、困っている人たちに対して何もかける言葉はありません。

ただ、その人たちの経済状況が良くなるように、協力することぐらいしかできないと思うんです。

協力と言っても、サービスにお金を消費していけば良いので、「お金を恵んでやっている」という偉そうな感覚にもなりません。

もちろん、自分の資金にも限界があるので、全ての困っている人を助けることはできませんが、多少の力になるだけでも相手は嬉しいものです。

それに、「自分は大丈夫だけど…」というのは、寂しい言葉でもあると思います。

いきなり突き放されたような気がして、このご時世ならではの自分の悩みを話す気になりません。

相手が一気に遠くなっていった気がして、余計に悩みを一人で抱えてしまいます。

心のよりどころだった友人が一人ずついなくなったような気がして、急に寂しさも感じます。

そして何より、絶対に大丈夫なんてことはありません。

そんな幻想にしがみついて、相手を傷つけるぐらいなら、はじめから「自分は大丈夫」なんて思わない方が良いのです。

とは言っても、相手の気を悪くさせるのも良くないので、これから僕の周りで、「自分は大丈夫だけど…」と言った人には、少しだけお金をせびりたいと思います(笑)。

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