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心が疲れたら、「普通の旅」をしよう。

今週、久しぶりに「普通の旅」をしました。

「普通の旅」というのは、ただ自分の住んでいる地域とは違う場所に宿泊し、1泊2日はその地域で生活するだけのことです。

おそらく、旅好きの人たちからしたら、「旅でもなんでもない」と言われるでしょう(笑)。

しかし僕にとって、心が疲弊してきた時こそ、この「普通の旅」は欠かせないのです。

心が疲弊した時、人間は自分のことしか見えなくなります。

自分がどれだけ恵まれているかを無視して、自分の周りの環境だけで自分の価値を推し量って、すごく狭い世界で息苦しく生きてしまいます。

特に、仕事が忙しくなってくると、何をしても幻覚のように仕事のことしか考えなくなってしまうので、いつまでも気が休まりません。

だからこそ、一度自分のいる環境を離れてみることが大事なのです。

わざわざ住所変更や移住をする必要はありません。まずは、離れるのです。

むしろこれが、観光スポット巡りや、バックパッカーとかになると、気合いを入れなくちゃいけませんし、入念な準備も必要となります。

今度はそれにストレスを感じてしまうし、お金も無くなってしまいます。

だから僕は、「普通の旅」を推奨しているのです。

自分がいつも違う場所に身を置いていると、考えることも変わってきます。

僕の場合は、自分の住んでいる地域と違う人を見比べて、何がどう違うのかを観察します。

その地域には、どんな人が多くて、どんな言葉で会話がされていて、どの施設に人が集まるのか。そして、その人たちを照らす景観は、どんな美しさがあるかをジロジロ見ます。

こうしてみると、自分の生活が恵まれていることや、自分の生活に足りないものが何なのかにも気がつきます。

僕が今回訪れたのは、東京の曳舟エリアでした。

駅周辺には、たくさんの子どもと親御さんがいて、親御さん同士ですれ違うと、偶然会ったことを喜び、その場で立ち話が始まって、子どもは退屈そうにそれを待ちます。

ハイブランドを身につけた人たちよりも、庶民的な人たちが多く、ほぼ全員が背伸びせずに日常を過ごしていました。

その人たちを照らす景観は、東京スカイツリー。あまりにも大きすぎるスカイツリーに向かって歩く会社員たちは、眩しそうにスカイツリーを見上げて歩いていました。

もちろん、これが曳舟の全てではありませんが、僕が肌で感じとった一部が、僕に気づかせてくれることがあります。

僕は、偶然を喜ぶことなんてしていなかったし、空を見上げて歩いていなかったし、いつも背伸びしようと必死でした。

それとは反対に、交通の便が良かったり、自然が近くにあったりと、僕の住んでいる地域が恵まれていることも数多くあることにも気がつきます。

これは、「人間単位」の話でも同様で、他人を持ちあげるでもなく、自分を見下すのでもなく、純粋に「観察」してみれば、気づけることは多くあるのです。

「違い」に対して感情を介入させず、ただそれを数えてみる。

そうして客観的に得たことを、自分に足していくことが「普通の旅」の意義です。

自分の生活に、曳舟で学んだことを少しプラスして、また歩いていこうと思いました。

皆さんも、たまには「普通の旅」をしてみてください。

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