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趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.041 読書 沢木耕太郎「深夜特急4 ーシルクロード 」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は読書 沢木耕太郎さんの「深夜特急4 ーシルクロード 」についてです。

大好きな深夜特急シリーズ、小説家の沢木さんが若い頃香港、インドからロンドンまで行く紀行小説。

バックパッカーのバイブル的な存在。

若い頃にもし読んでいたら僕も安全なアジアぐらいは行っていたかもしれません。

そういえば先日まだインドまでしか読んでいないことに気づいて続きを読み始めました。

今までの沢木さんの旅はその土地に”滞在”することが多かったが、

この巻は”移動”し続ける感じ。

今までとちょっとニュアンスが違ってまたそこが面白い。



第4巻はパキスタン、アフガニスタン、イラン。

もう今は紛争地帯で近寄ることも難しい土地。国境越えもできないかもしれません。

沢木さんが行った時代はまだ平和でヒッピーたちが頻繁に旅をしているのが印象的。

香港やインドのように人や熱量が多い感じではなく、

土や砂埃の世界で、沢木さんも少し体調も崩しナーバスになっているところも人間として興味深い。

旅の途中で建築家の磯崎新さんに会うシーンは驚きました。

印象的なシーンは

パキスタンで映画館から途中で出たら爆弾テロリストと間違えられて警察に逮捕されそうになったり、

イラン人のおじさんから時計を買うのにまけてもらう為に何日も値切り交渉したり、

アフガニスタンの宿で客引きをしたら料金を安くしてもらったり

パキスタンのバスが命懸けのチキンレースをする様子や

ヒッピーバスに乗ったためなかなか辿り着かなかったり、

途中病んだ同じようなヒッピーを助けてあげられなかった後悔をしたり

今までの香港やインドとは違う、ちょっと厳しい旅を味わいました。

今日はここまで



旅にとって大事なのは、名所や旧跡でもなく、その土地で出会う人なのだ、と。
そして、まさにその人と人との関わりの最も甘美な表出の仕方が親切という行為のはずだ。/P.94 「深夜特急4 ーシルクロード 」より






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