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「ITリテラシーのギャップ」が制作会社の優位性に貢献しなくなると思う個人的理由。
コロナ禍で企業活動のオンライン化が加速しています。BtoBでは営業活動とMAの組み合わせが顕著です。それは長野県のような地方も同様です。自社ではHubSpotをメインにしたWeb活用を提供しています。
コロナ禍が長引き、Webサイト制作の引き合いが増えたので、一見、Web制作会社にとって恩恵のように見えますが、これまで陰日向に助けられていた「ITリテラシーのギャップ」がもうすぐ通じなくなってくると思っています。
ITリテラシーのギャップに助けられてきた
「ITリテラシーのギャップ」は厄介のようで、制作会社が優位になる武器の一つでもありました(嫌な言い方ですが)。「より知見がある」という立場で優位性を得られますし、上手くいかないときのエクスキューズとしても使えたからです。(そういうの嫌いですが)
しかし、コロナ禍で窮地に立ち、本気になったBtoB企業が求めているのはWebサイトではありません。営業活動の変革であり、それによる成果です。その方法論について彼らはコツコツと勉強しています。
地方BtoB企業も、MAやWebマーケという初めての取り組みを学び始めています。他社の評判を聞いたり、セミナーに参加したり、社内検討を続けています。窮地に陥ったので本気です。そして、「学ぶ」ということにおいて窮地は最高の環境だったりします。
彼らは「Webを活用して成果を出す」という点において、制作会社より本気で学んでいると思います。Web制作会社は恩恵を受けている側だからです。この差は大きい。
彼らが求めているのはWebではない
そうなると、これまで自分たちを守ってきてくれた「ITリテラシーのギャップ」はもう通用しません。なぜなら、彼らが求めているのはWebサイトではなく、営業活動の変革であり、それによる成果だからです。
そして、今、彼らはがむしゃらに学んでいます。窮地に立っているのだから当然です。
もちろん、それは良いことです。
「Webは目的ではなく、成果のための手段である」
これまで制作会社が20年も言い続けていたことがコロナ禍という外的変化によって、いよいよ顧客に届いたと言えます。これを制作会社が否定する理由はありません。顧客のウォンツに応えるときです。
顧客のオーダーに応えられるか
「新しいWebとその活用で、営業活動を変革したい。成果を出したい」が今の市場ニーズです。
そのお客様が目の前に来て、そう言ったら、今あなたはそのオーダーに応えられるでしょうか? 顧客と同レベルで事業課題やMAやWebマーケについて話し合えるでしょうか。実績とスキルは足りているでしょうか。
ぼくは不安でたまりません。だから、がむしゃらに手を動かします。いま自分に足りていないのは「これまでとは違う実績とスキル」だからです。だからとても慌てています。
主語は「Web」ではなく「ビジネス」
多くのWeb制作会社は分野は違えど「成果貢献」が主軸になると思います。自社もそうです。Webが本質的にそういうものだからです。そして、顧客が求める「成果」がコロナ禍で明らかに変わりました。より本質的な「ビジネスへの貢献」がWebサイトに求められることになりました。
ここでの主語はビジネスです。Webではありません。だから、ITリテラシーのギャップはもうあまり守ってくれませんし、優位にも立てません。
顧客に追いつかなくては置いていかれる
ユーザーのウォンツが変わったこと、これまでの優位性を捨てること、これまでのバリューはどんどん目減りしていること。これらに敏感であることはとても大切です。
顧客は変わりましたが、Web制作会社はこれまでの場所に留まっているかもしれません。それはとても危険なことだと思います。「これまでこうやってきたから」「そんなことを覚える余力はないから」といった現状維持のための思考はほぼ役に立ちません。
すでに、Web制作会社は顧客を追いかける側だと思います。だから毎日焦っています。笑
追記 古いWebサイトが原因で発注をやめる経営者が30%いる
『経営者・役員の約3割が、発注検討時「コーポレートサイト」が原因で「発注するのを取りやめた」経験あり』という興味深いデータがありましたのでご紹介します。
Q1.コロナ禍により対面での打ち合わせが減少する中で、発注先のコーポレートサイトを見る機会は増えましたか
「非常に増えた」12.6%
「やや増えた」17.5%
Q2.新型コロナウイルス感染拡大前後を比較し、外部への発注時にコーポレートサイトが果たす役割はどのように変化しましたか
「非常に重要になった」11.7%
「やや重要になった」27.2%
Q3.あなたは、製品・サービスを発注する際、その企業の「コーポレートサイト」をどの程度参考にしますか
「非常に参考にする」18.5%
「やや参考にする」57.3%
Q4.コーポレートサイトを見る際に、事業・サービス内容以外に特にどのような点を重視して見ているか教えてください。(複数回答)
「ミッションやビジョン」59.0%
「ニュース」46.2%
「社長等のメッセージ」42.3%
Q5.あなたは、「コーポレートサイト」が原因で外部への発注を取りやめた経験がありますか
「何度もある」15.6%
「一度だけある」12.6%
Q6.「コーポレートサイト」が原因で外部への発注を取りやめた理由を教えてください。(複数回答)
「コーポレートサイトの情報が長らく更新されていなかったから」55.2%
「コーポレートサイトがなく、信用性に欠けたから」48.3%
「コーポレートサイトのデザインが古かったから」31.0%
Q8.営業・マーケティング活動を見据え、戦略的に自社の「コーポレートサイト」制作を行う必要があると思いますか
「非常にそう思う」23.3%
「ややそう思う」52.4%
概要は以上です。Web制作会社にとって結果は当然としても、数字で表されるとやっぱり分かりやすいですね。
Web制作会社に勤める者としては「営業・マーケティング活動を見据え、戦略的に自社のコーポレートサイト制作を行う必要があると思いますか」に75%以上の経営者が同意しているのが印象的でした。
これを逆説的にいうと、「本気でWeb活用をしなければならない」と顧客が考え始めている証左だと思います。ぼくたちWeb制作会社はそのウォンツに応える必要があります。「作って終わり」はもう通じません。
詳細は下記をご覧ください。
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長野県BtoB企業の皆さまへ
ぼくが所属している株式会社JBNでは「BtoB企業への成果貢献」を目的とした戦略策定・Webサイト制作・Web運用支援・Webマーケティング支援を一気通貫で行なっています。
「営業活動にWebを活かしたい」「属人的営業から組織的営業に移行したい」とご検討のお客様はお気軽にお問い合わせください。
稲田英資について
株式会社JBNで戦略策定とWebマーケティング支援を担当しています。
BtoB企業の成果に貢献するWeb活用について、Twitterで日々ツイートしていますので、よかったらご覧ください。
稲田英資のnoteはこちらです
主にWeb制作のことや、BtoBのWebマーケティングについて日々の気づきを書いています。よかったらご覧ください。
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