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借り物の言葉でごまかさない。アウトプットを自分の財産にする。

コンテンツが中長期的に会社の財産になるように、自分の行動から生まれた気づきや発見をアウトプットしておくことは中長期的な自分の財産になります。

これはTipsやバズとは関係のない領域です。自分の財産とは「身につくもの/身につけるもの」だからです。ナイフでの鉛筆の削り方のように。それは段階を踏まなくてはなりませんし、歩みも人によって異なります。

それを無視してスキル不足を焦っても仕方がないですし、借り物のナレッジやTipsでどうにかなるものでもありません。ナイフで鉛筆を削れるようになりたかったら、ナイフで鉛筆を削れるしかありません。スキルの獲得や自己の成長には時間が必要です。近道はありません。それらは必ず自分の手で試して、自分自身で身につけていく必要があります。


自分の言葉でアウトプットする

「自分自身で身につけていく」
そのプロセスに大いに役に立つのが自分自身の言葉でのアウトプットです。他者に称賛や注目されるためではなく自分の成長のためです。

スキルが足りないなら成長するしかなく、成長したいなら自分の行動で得た経験を自分の血肉にするしかありません。そのとき必要なのは借り物の言葉ではなく、自分の言葉によるアウトプットです。解像度が低くても関係ありません。それが「身につける」ということだからです。


借り物の言葉でごまかさない

繰り返しますが他者の称賛や注目のためではなく自分のためです。「今の自分は何者でもない」と思うからこそ成長が必要なはずです。自分の現在地を知るためにも、自分の言葉が必要です。借り物のTipsやナレッジでは現在地が分かりません。自分の財産を作るのは自分です。借り物でごまかさない。

どんな時であれ、今日の自分が一番未熟なはずです。つまり、ぼくたちは永遠に「自分の未熟さ」から逃れられません。そう思うと、「出来るようになったらアウトプットしよう」の非現実さが分かります。未熟さをごまかすのではなく、正しく把握する方が自分の成長に役立ってくれます。


成長という現象

成長といっても、その正体はよくわかりません。それは「振り返って分かるもの」だからです。絶えず未熟さの中にいながらも、1年前を振り返ったら何段階か成長していることに気付くというようなものです。変身ヒーローのように、瞬間的に成長なんてことはありません。

ぼくたちにはいつも時間軸が3つ存在します。

  • 現在 未熟さの中にいる

  • 過去 振り返ると成長に気付く

  • 未来 現在の自分が土台になる

つまり、成長とは「今の自分」を劇的に変えてくれるものではありません。むしろ、今の自分はいつまでたっても「未熟さ」の中にいます。自分の成長とは1年後や2年後に初めて分かるようなものです。


成長に必要なこと

今の自分の「未熟さ」を把握し、不足しているものを理解し、必要なことに取り組む。成長にはその繰り返しが必要です。

そして、自分の言葉でのアウトプットは「現在地の把握」「身につけること」「段階を踏むこと」に大いに役立ってくれます。

成長に必要なこと
今の未熟さを把握する
不足しているものを理解する
必要なことに取り組む

自分の言葉でアウトプットが役に立つこと
現在地が把握できる
段階を踏める
徐々に身につけられる
自分への興味を保てる

毎日の気づきや発見の言語化は他者評価を得るためでなく、自分のためにやる。自分への興味は自分で作る。自分の財産は自分で作る。ぼくはそう思っています。

「自分のためにやる」
この意識はとても大切です。自分に興味を持って、自分のために、自分で動く。シンプルだけど、とても大切なことだと思います。


追記 先人の言葉

「Webマーケ支援をしていると『説得ではなく、共感してもらうこと』の重要性がよく分かってくる」と同僚に話したら、その翌日「同じことが本にも書いてありました」と見せてくれました。見るとクルト・レヴィンという心理学者が100年前も前に言っていた。 不遜な言い方だけど、こういうことがよくあります。

具体的には「なぜ今までのやり方ではもうだめなのか」「新しいやり方に変えることで何が変わるのか」という二点について、「説得する」のではなく「共感する」レベルまでのコミュニケーションが必要となります。

『武器になる哲学』山口周


それは自分が優れているとかではなく、むしろ逆で。 Webマーケ支援に徒手空拳で試行錯誤する中で、「もしかして、こういうことか…」と発見したことが大抵は先人たちが既に言っている、ということがよくあります。ユリイカ!と思った重要なことは、すでにもう語られていたりします。重要なことってそんなに幾つもないのでしょう。

21世紀になって、情報社会となり、ぼくたちの生活は大きく変わったけれど、「人間」というものは100年前とそんなに大きくは変わっていないのだろうと思います。 Webマーケ支援といったって、対象は「Webの向こう側にいるユーザー」と「顧客企業の担当者たち」なので人間であることは変わりません。

こうなると、「だから先人たちを学ぶ」ことの有用性がよく分かります。でも、「自分の中に種や芽がないと、先人の言葉が響かない」という弱点がぼくにはある。もう性分なので仕方がありません。すでに先人が言っていることであっても、自分の手を動して試さないと腹に落ちない。だから人より時間がかかる。

性分だからもう直しようもない。せめて長所を見つけるとしたら、「借り物の言葉でわかった気にならないこと」だと思っています。 自分で試して、自分で見つけて、自分の言葉にして、やっと分かったと思う。大抵は先人たちが既に言葉にしているのだけど。でも、それは自分が見つけた自分のもの。それが大事。だと思っています。


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稲田英資について

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