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Web活用に向いている地方企業の特徴

地方企業のWeb活用は「本気でやっている/本気でやっていない」で本当に成果に差が出ます。

でも、それって結局は「できる/できない」なんですよね。社風やリソース、心理的安全性、コンテンツ能力、コミュニケーション能力、目的意識など、Web以外での「企業そのもの」のことが大きく関わるので。ツールを導入しても、できない会社はできない。

Webはツールに過ぎません。ぜったい痩せると評判のダイエットブックを買っても、日々の生活を改善する気がなかったら効果なんて出ませんよね。それと一緒です。

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Web活用に向いている地方企業の特徴

  • 変化を受け入れる覚悟がある

  • 試行錯誤を厭わない

  • 現場に任せる社風がある

  • 上層部へのレポートが少ない

  • 減点主義ではない(やめようと努力している)

上記の企業は「活動量」が増えるんですよね。施策を回す速度が早いので。そうではない企業との差はここで生まれると思っています。

そして、こういう企業はWeb制作会社や支援会社を上手に活用するスキルをどんどん身につけていきます。業者ではなく、パートナーとして相談したり頼った方が有益だということを実践で理解していく感じです。

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「できる会社」と「できない会社」との差が拡大していく

つまり、これからの地方企業はWebの活用が「できる会社」と「できない会社」との差がどんどん拡大していくと思っています。

できない会社はどうすればいいの?と聞かれたら、まずは体質改善をするしかないと思いますが、そんなテーマはWeb制作会社に大きすぎます。肥満で困っていたら、まずは本人が「痩せたい。痩せなきゃ」と思うのが第一ですよね。そもそも誰だって「やる気がある人」の手助けをしたいに決まっているし。

顧客支援に意欲のある制作会社ほど「やる気がある企業」と手を組みたがるのは当然だし、その傾向が加速するに決まっていると思っています。これは「できない会社」にとって悪循環の始まりです。良質な支援会社ほど、「できる会社」を選ぶようになるので。

つまり、「変わりたくはないが、何とかしてほしい」のままだとアクティブな競合他社との差は開く一方になるはずで。まだあまり言及されていませんが、地方企業が抱えているリスクのひとつだと思っています。お金を出せば手に入るものではなくなってきています。もう時間はあまりありません。

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「社風の違い」がWeb活用に大きく関わる

あまり言及されませんが、地方企業のWeb活用において社風は大きく影響します。例えば、「分からないからやる」と「分からないからやらない」の社風の違い。会社の文化なので良し悪しではなく只の違いです。でも、地方企業のWeb活用においては「分からないからやる」の社風が圧倒的に向いています。

企業のWeb活用の主な目的はユーザーとのマッチングです(売上向上は次のフェイズ)。良質なマッチングのためにはユーザー理解が最重要となります。そして、どんな企業であってもユーザーは基本的に「分からないもの」です。分からないからこそ「知る必要」があるんですよね。

だから、「分からないからやる」の社風を持つ企業の方がWeb活用に向いています。何よりスピードがちがう。スピードが違えば手数がちがう。手数が増えれば知見が増える。知見が増えれば勝ちパターンが見えてくる。Web活用においてこの差は比べ物になりません。

製造業に多く見られる慎重さ

「分からないからやらない/慎重にやる」の社風は特に製造業に多く見られます。設備産業である製造業にとって「分からないからやらない/慎重にやる」はひとつの見識ですし、責められることではありません。でも、Webとは決定的に相性が悪いです。ひとつの施策に検討を重ねて、社内稟議をとって、経営者の顔色を窺って、実行は半年後なんていうスピードではWeb活用は無理です。

そもそも、分からないからやるんです。ユーザーを理解して、良い出会いを作りたいからWebを活用するんです。上司や経営者のOKがユーザーのOKではありません。答えはユーザーが持ってます。それを知るためにやるのに、社内でしか通用しないユーザー像に施策を歪めて実行しても何の意味もありません。

何が向いているかを見極める

ただ、社風は企業にとって性格に等しいので、これを変革するのはほぼ無理だと思っています。そもそも制作会社が請け負うものでもありません。 Web活用はただの手段です。向いている企業は活用すればいいし、向いていない企業は他の手段を選べばいい。大切なのは「自社は向いているだろうか?」ときちんと自己認識をすることです。

走るのが苦手だったら「マラソンで成果を出そう」なんて思わないですよね。自分の得意分野で勝負をすればいい。でも、デジタル化の強風が吹き荒れる中、「どこでだったら勝負できるか」の仮説がない。それが地方企業の大きな課題のはずで。

「デジタルを舞台にした外的変化が凄まじい。自分たちはどう対応できるか/何ならできるか」の視点が地方企業に今すごく必要だと思っています。


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