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HubSpotはよくできたハサミ。「思想とプロダクトの一体性」が学びに役立つ。

ぼくは長野県のWeb制作会社JBNに所属しており、Webサイト制作とWebマーケ支援で日常的にHubSpotを活用しています。このnoteではHubSpotの特徴と強みについて個人的見解を残したいと思います。MAツール導入やWeb活用を検討されている地方BtoB企業様のお役に立ったら嬉しいです。

HubSpotとは

HubSpot(ハブスポット)は見込み客を惹きつけ、リードに転換し、顧客化を促すためのインバウンドマーケティング及びセールスのプラットフォームです。2005年にアメリカで開発され、無料のCRMを中核に、マーケティング・営業・コンテンツ管理・カスタマーサービス・オペレーションに至るまで、必要に応じてアップグレードや拡張できるのが特長です。

思想とプロダクトが表裏一体

自社ではWeb制作とWebマーケ支援にHubSpotを活用しています。
HubSpotの最大の特徴は「インバウンド/フライホイール」という思想だと思っていますが、SaaS企業としての最大の強みは「思想とプロダクトが表裏一体」な点であると思うようになりました。個人的な考えですが。

HubSpotを導入する メリットとは?

インバウンドマーケティングとは

インバウンド手法とは、消費者、プロスペクト、顧客との間に有意義で長続きする関係を作り上げ、組織の成長につなげる手法です。インバウンド手法で大切なことは、相手の意図を汲み取り、支援を提供しつつ、バイヤージャーニーのあらゆる段階を共に歩みながら目的の達成をサポートすることです。なぜなら、顧客の成功が自社の成功につながるからです。

インバウンド手法の実践は、次の3つの方法で行います。

Attract(惹きつける)
有益なコンテンツや対話を通じてオーディエンスを惹きつけ、頼りになるアドバイザーとしての自社の存在感を高めます

Engage(信頼関係を築く)
相手の課題や目標に合わせた情報やソリューションの提供によって、取引の成約の可能性を高めます

Delight(満足させる)
購入した製品やサービスを使って顧客が目標を達成できるように、必要な支援を行います

インバウンドマーケティングとは

フライホイールとは

フライホイールとは、優れた顧客体験を最優先で提供することによって組織に勢いがもたらされる様子を表す、HubSpotが採用するビジネスモデルです。顧客を獲得し定着させる戦略に投資することで、フライホイールを回転させ、勢いを生むことができます。これがフライホイールの「推力」です。

インバウンドマーケティングとは
インバウンドマーケティングとは



優れたプロダクトはハサミに似ている

優れたプロダクトはその形自身が使い方を導いてくれます。ハサミがいい例です。
HubSpotもハサミと似ています。HubSpotのプロダクト自体(CRM/CMS)がユーザーをインバウンドな思想と体験に導いてくれると感じています。そういう思想でプロダクトがデザインされているはずです。使うと感じるので。そういう方は多いのではないでしょうか。
「よくできたハサミだなあ…」という感嘆詞が現時点でのぼくのHubSpot評価です。

HubSpot『CMS Hub』は制作会社にもおすすめ

特にWeb制作会社はHubSpotの『CMS Hub』を使ってWebサイトを制作&運用すると、「思想とプロダクトの一体性」を体感できると思います。優れたツールであると同時に、インバウンドへの学びが広いし深い。

だから、Web制作会社はデザイナーさんもコーダーさんもHubSpotを運用面でも触るべきだと思っています。運用から得たインバウンド的な学びとHubSpotのプロダクト思想が制作面にフィードバックできることがとても大きいので。 サイト公開前だけ容器的にHubSpotを使って、公開後はノータッチなのは学習機会の損失としてかなりもったいないです。


地方BtoB企業様にも役立つHubSpot

HubSpotの「思想とプロダクトの一体性」は、地方BtoB企業様にも役立ちます。MA導入したけど社内に定着しなかった…というあるある話は、「プロダクトだけで思想が伴っていない」故の失敗だと思います。

Webマーケという新しい取り組みを社内に導入する際に、機能だけ豊富でも有効には働きません。まだ自転車に乗れないのに、いきなりロードレース用の自転車に跨がるようなものです。当たり前の話ですが、乗り方を覚えて、経験を重ね、少しずつ成長するしかありません。それは地方企業の宿命です。ショートカットはありません。

だから、MAツールのセールスマンで機能の話ばかりする人はぼくはあまり信用していません。その人は「自転車を売りたい人」であって、「自転車に乗れるようになってもらいたい人」ではなさそうだ…と思うからです。

自転車初心者に必要なことは、まず何度も乗ってもらうことです。乗れなくても、挫けずにまた乗ってもらうことです。それを知っていれば、18段変速やオートライト機能などのセールストークは邪魔です。

HubSpotは「よくできたハサミ」

自転車の「乗って覚える」と似た感覚で、HubSpotは「触れて理解する」に優れていると思います。前述したようにHubSpotは「よくできたハサミ」だからです。
HubSpotを使い、経験し、慣れていくことで、インバウンド/フライホイールの考え方が自然と深まっていくと思っています。HubSpotのプロダクトはそういう風にできています。だからこそ、地方企業の成長においてもHubSpotは役立ってくれるはずです。学びと成長が必要な企業は、使うかどうかも分からない多機能性よりも、「よくできたハサミ」を選ぶべきです。


HubSpotの『導入と活用』支援パートナーが必須

恒常的な人手不足、求められる営業活動の変革、事業のデジタル化など、外的要因からも本格的なWeb活用を必要とする地方BtoB企業様様は多数いらっしゃいます。そのためには『インバウンドマーケティング』についての学びと成長が必須です。

HubSpotはそんな地方BtoB企業様にこそ検討していただきたいですが、それと同時に『導入と活用』を支援してくれるパートナーが必須です。初めての自転車を乗れるように一緒にトレーニングしてくれる人が必要ですし、乗れるようになったらレースに出るためのトレーニングが必要です。本来はそれが主題ですので。

ここでやっと自社の話になるのですが、JBNでは長野県BtoB企業様のWebマーケ支援をしています。お気軽にご相談ください。

JBNのWebマーケ支援例

想定の3倍を超える売上貢献を実現!老舗メーカー・ハーモのHubSpotを使ったWebマーケ実践


お客様との往復書簡

上記の株式会社ハーモ様に「なぜ、そんなに信頼してくれたのですが?」と直接尋ねてみたことがあります。
ハーモ様はWebマーケティング1年目から積極的に取り組んでくださり、売上成果も出たのですが、それ以上に評価してくださったのがこの8項目でした。

Webマーケ支援をしている顧客からの評価
1)とにかく皆様のレスポンスが早いこと
2)とにかく皆様の熱量が、私たちのやる気を起こしていただけてること
3)私たち以上に、弊社の製品を理解し考えていただけてること
4)語彙力のない私にも理解できるようにわかりやすく説明していただけること
5)必ず先回りして準備していただけてること(これはかなり助かっています。毎回またやられた!と思っています(笑))
6)稲田さんに出される宿題も、きっと成果に結び付くのでは?という期待が持てること、また少しずつ結び付いていること
7)いろいろなことにチャレンジができることで、自分の成長にも繋がったこと
8)Hubspot導入時も金子さんに丁寧に説明していただけて、使いやすさを実感しております

顧客に信頼いただき、安心してチャレンジできる環境をつくることがWebマーケ支援で大切だと思っています。

ハーモ様との往復書簡をまとめたnoteはこちらです。よかったらご覧ください。



追記 株式会社WACULさんの記事が面白い

株式会社WACULさんの比較表に惑わされないツールの選び方(マーケティングオートメーション編)がめちゃくちゃ面白かったのでご紹介します。

Pardot、HubSpot、Marketo Engage、Eloquaを各社の思想面から比較するコンテンツです。HubSpotを使っていると、プロダクトからHubSpotの思想性をゴリゴリ感じていたので、とても興味深い内容でした。HubSpotのパートを引用します。

コンテンツの力でリードを生み出し、見込客の購買も後押しする。インバウンドマーケティングを実現するならHubSpot

成り立ち
2007年、HubSpotはMarketoとほぼ同じタイミングで生まれている。リリース当初はスタートアップ企業や小規模事業者にターゲットを絞り、「リードがなくても、マーケターがいなくても、誰でも使いこなせるMA」であることを訴求した。現在はHubSpot自体が5,000人を超えるグローバル企業へ成長していることもあり、エンタープライズ向けの機能も充実し始めている。

思想
HubSpotが掲げる理想の世界は、インバウンドマーケティングの体現だ。すなわち、購買者が欲しい情報が適切なタイミング・手段で届くことを目指す。顧客の営業・マーケティング支援ではなく、あくまでその先にいるエンドクライアントの購買体験を心地よくすることを重視している。

機能やサポートの特徴
最大の特徴はLPやブログなどコンテンツ作成機能(CMS)が充実していること。コンテンツの力でリードを生み出し、見込客の購買活動も後押しする。また、MAと同じUIのCRMを提供することで、マーケティング/営業/CSの活動すべてをHubSpotに集約できることも推している。他のMAより比較的リーズナブルなのもポイントだ。

こんな企業様におすすめ
リードやデータがない状態で導入しても価値を発揮できるよう設計された唯一のMAであり、ゼロからマーケティング体制を作っていくフェーズにおすすめできる。

https://wacul.co.jp/lab/marketing-automation-tool-comparison/


特に、共感したのは下記2点です。

「最大の特徴はLPやブログなどコンテンツ作成機能(CMS)の充実。コンテンツの力でリードを生み出し、見込み客の購買活動も後押しする」

ぼくが所属するJBNではHubSpotを使ってますが、これはめちゃくちゃ感じます。コンテンツ重視。つまり、Web制作会社と相性がいいMAともいえます。


「リードやデータがない状態で導入しても価値を発揮できるよう設計された唯一のMAであり、ゼロからマーケティング体制を作っていくフェーズにおすすめできる」

これもめちゃくちゃ体感しています。地方BtoBのWebマーケはほぼゼロからなので。地方のWeb制作会社は◎です。この事例が自社では株式会社ハーモ様です。ゼロスタートでHubSpot×Webマーケの定着に成功し、1年後には取材して頂けるようになりました。


最後のWACUL垣内さんのコメントが熱かったです。

「メール配信して、シグナル検知して、営業に連携するだけなら、どのツールでもできる。しかし結局のところツールを使いこなせるかどうかは、担当者の腹決めの問題でもある。ツールの思想に心酔して絶対使ってやるという気持ちさえあれば、多少使いづらいところがあっても目をつぶれるだろう」

本当にそう思います。ぜひ、地方企業の皆さんは腹を決めて、がんばりましょう。長野県企業様ならお気軽にご相談ください。HubSpotを使って一緒にがんばりましょう。


比較表に惑わされないツールの選び方(マーケティングオートメーション編)



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長野県BtoB企業の皆さまへ

ぼくが所属している株式会社JBNでは「BtoB企業への成果貢献」を目的とした戦略策定・Webサイト制作・Web運用支援・Webマーケティング支援を一気通貫で行なっています。

「営業活動にWebを活かしたい」「属人的営業から組織的営業に移行したい」とご検討のお客様はお気軽にお問い合わせください。


稲田英資について

株式会社JBNで戦略策定とWebマーケティング支援を担当しています。
BtoB企業の成果に貢献するWeb活用について、Twitterで日々ツイートしていますので、よかったらご覧ください。


稲田英資のnoteはこちらです

主にWeb制作のことや、BtoBのWebマーケティングについて日々の気づきを書いています。よかったらご覧ください。

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