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「決める」が苦手な人が陥りやすい罠。

「決めること」は仕事の重要要素です。内容の大小はあれ、ぼくたちは日々何かしらを決めながら仕事を進めています。「仕事の1/3は決めること」と言っても過言ではないかもしれません。

でも、意外と「決めること」を苦手にしている人が多い。何でかな…と妄想してみるに、どうも苦手な人は「間違えない方を選ぼう」と悪戦苦闘しているんですよね。それは難しいはず。そもそも「無いもの」を探しているから決められないんだと膝を打ちました。


「決断」の段階では正解は分からない

多くのことはやってみないと分かりません。そして、やってみるためには決めないと動けないんですよね。

だから、決断は行動するための手段であって、結果はその次の話です。決断の段階で正解は分からないし、そもそも存在していません。「行動→結果」のプロセスを通さないと「決断」の答え合わせができません。テストを受けないと点数が出ないのと同じで。

「誰も正解が分からないという前提で何かしらの決断をし、行動し、結果を検証する」が仕事の骨格だと思います。ぼくはWebサイト制作会社でWebディレクターとWeb活用支援を業務としていますが、ほぼこの骨格の繰り返しです。他の業種、業態でも仕事である以上、骨格はそんなに変わらないはずと思っています。


大切なのは「他者に説明できること」

だから、決めるために大切なファクターは「間違えない方を選ぶ」ではなく、「選んだ意図を説明できること」なんですよね。基本的に仕事は役割分担であり、合意形成の連続なので。「なぜそれを選んだのか」の説明は各場面で必要です。

「アーリースモールサクセスを実現するためにAを選びました。Bと比べて◯◯の点で優位性があるからです。Aの反応を見て事業に役立ちそうだったらBを展開させる順番がベストだと思います」といったようにそれを選ぶ意図と背景を他者に説明できることが重要です。でも、それが正解か否かは次のステップの話です。決断と成果は時間軸が違う。そこを混同すると迷ってしまうと思います。


「決める力(決断力)」の正体

「決める力(決断力)」と言われると、強いリーダーシップとか強い気持ちとか思いがちですが、ぼくは「選んだ意図を説明できる力」だと思っています。仕事において独断で決める場面はほぼないので。

それでも、自分の役割として選び、上司や顧客に説明するシーンは必ず出てきます。リーダーでなくても。それって誰もが思い当たる日常業務です。だから、他者との合意形成に役立つ「選んだ意図を説明できる力」が必要になります。

仕事人として大多数である「最終決定権者ではないぼくたち」が決断時に必要なのはマッチョな決断力ではなく説明力。そう理解すると分かりやすいかもしれません。混同して迷子になりがちな領域なので気をつけたいところです。


行動するために決める

多くの仕事の骨格は下記の3点だと個人的には思っています。

  • 正解は分からない

  • やってみて学びと知見を得る

  • その集積で最適化を進める

つまり、「行動」を源泉に「学びと知見」を得て、「事業を最適化」し続けることが仕事の骨格です。そうだとしたら、大切なのは行動するためのブーストです。そこが鈍重だと全体が進みません。ドミノ倒しのように止めることなくパスを繋げていくのが仕事の肝要なので。

決めないと動けないから決めるのであって、あなたが求められているのは成果の約束ではありません。決めたことの意図を他者に説明できれば大丈夫。とぼくは思っています。よかったらお試しください。

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