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Web制作/Web活用支援のこと

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Web/Web活用支援について考えたこと、学んだことをストックしていきます。
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2021年10月の記事一覧

顧客が高く評価してくれる意外な部分。基礎工事の重要性。

顧客の事業貢献のためにBtoB企業のWebマーケ支援をしているので、「成果を出してこそ」とは絶えず思っているのですが、意外とお客様が評価してくださるのはもっと「対人間」のところだったりします。 実際、顧客ヒアリングしてみたら実際、支援を始めて丸一年が経った顧客企業にヒアリングしたところ、自社のWebマーケ支援で高く評価してくださっていたのは下記のような点でした。 ・製品や業界を理解しようとする姿勢 ・速いレスポンス ・先回りした準備、情報提供 ・平明な言葉での分かりやすい

「自分は未熟なプレイヤーだ」と認識するから成長できる。

Webサイトの活用で、「もっとコンテンツが/活動が必要だ」という課題はあるあるです。これが課題にならないWebサイトは少ないんじゃないでしょうか。でも、その課題は「もっとプレイヤーが必要だ」が正しい認識だったりするんですよね。 そして、いざコンテンツを補充しようとしたり、活動を強化しようとすると、頼れるプレイヤーがいないことに初めて気づいたりします。 この問題は、「今はやってないけど、必要あらば自分がすぐ一軍プレイヤーとして現場に駆けつけられる」と多くの人が思っているのが

「どれくらい社内調整ができたら、Webマーケを始める時期になったと思いますか?」というBtoB企業様からのご相談。

製造系BtoB企業の経営企画室の方から、「どれくらい社内調整ができたら、Webマーケを始める時期になったと稲田さんは思いますか?」とご質問いただきました。 ぼくは基本的に ・プレイヤー ・コンテンツ ・部門連携 この3点が必須条件だと思っているのですが、ご担当者様の顔を見るにその返答は役に立つ答えにならないだろうな…と推測しました。お相手の表情や発話のトーンには言葉以上の情報が入っています。 ぼくは下記のようにお返事しました。 「Webマーケを始めるにあたり、必須な

他者に動いてもらえるためにはどうしたらいいか?

BtoB顧客のWebマーケ支援を一生懸命やるようになったら、「Webのこと」ではなく、「他者の行動」についてメインで考えるようになりました。 具体的には、検索している人やサイト訪問者、メール受信者、資料ダウンロードしてくれた人、サイトに何度も訪れる人、顧客担当者、顧客の多部署の人に「Aをしてもらえるためには、何を、どのタイミングで、どうしたらよいか?」と毎回考えています。 分かったつもりは怖いこれまでは「Webのこと」を主軸にして考えていたのに、今は「人のこと」を主軸にし

やる前から行動に意味を持たせようとしすぎない。

何かを始める前に行動の意味や価値を決めるのはナンセンスだと思っています。やっていく中での失敗や発見にこそ、その人の学びの価値があるので。そしてもちろん、その学びは人によって違います。 だからこそ、共通化された意味や価値を求めて、必要以上に事前協議するのはナンセンスで。 「やる前から行動に意味を持たせようとしすぎる」はけっこう誰もが陥りやすい罠です。特に初めてのことを取り組むときは。 この罠は誘惑されがちですが、そこに価値はほぼないし、事前協議で得た意味はほぼ幻想なので、

「現場の言葉」と「借り物の言葉」

数年前、社内の営業改善に取り組んでいたBtoB企業のZ社様。コンサルに入ってもらい、目指すは提案型営業へとご苦労されたそうです。 こちらの言葉が印象的でした。 「分かったような言葉を使わない」 これは顧客への提案や説明時にかなり気をつけています。 人が動ける言葉じゃないと意味がないWeb活用支援では担当者様の向こう側にいる別部署の方々にも動いてもらわなければいけません。つまり、担当者様が社内で説明するときに使える言葉で理解していただく必要があります。 その場だけで通じる

「正しさ」は関係構築の後に。

仕事を進める上で、ぼくはあまり「正しさ」を重用しません。「正しさ」では人は動かないし、人が動かなければ仕事は進まないからです。 「正しさ」を信じることはとても大切です。それは自分の行動に繋がりますので。でも、他者に動いてもらうツールとして使うには向いていない。と思っています。何より、「正しさ」を盾にしたコミュニケーションは信頼関係に向いていません。 「正しさ」にそこまでの効力はない Webサイト制作は基本的にはクライアントワークです。お客様の意向がWebの定石と乖離するよう

キノトロープの生田さんから学んだこと。

サイト制作中のQ社様とWebMTGが終わって、同席していた同僚から「稲田さんは何であんなにブレずにユーザーファーストを言い続けられるんですか?」と不思議そうに聞かれました。たぶんMTGの途中で、顧客の要望に若干の意見をいって軌道修正させてもらったからですが。 「なぜ、ユーザーファーストを言い続けられるのか?」 それはその方法論に価値があると信じているからに決まっていて。 正しいからという言い方もできるかもしれませんが、ユーザーファーストの視点でWebサイトを作った方が顧客

「必要なPRをすること」は正当な取り組み。恥ずかしいことじゃない。

このツイートを見て、本当にそうだなあと思いました。 それをやることがダサくても「知られること」に対して愚直に取り組みが必要だなぁって思うことが割とあってね。かといって、知名度の獲得に目が眩んで、足元からコツコツやることがおそろかになることは避けたいワケで、結局は、やることをキチンとやりながら、必要なPRをすること、なんだろうと思う。 「結局は、やることをキチンとやりながら、必要なPRをすること」 地方BtoB企業のWebマーケ支援をしていますが、何というか、つまりはこう

顧客業種別セグメントで足が止まったら

地方BtoBのWebマーケ支援で、顧客の業種別セグメントをする際に細かく考えすぎて足が止まることがあります。真面目な製造業様は特に。 ぼくの考えは基本的に「活動ありき」なので、100%の完全さを求めるよりも優先度の高い上位3業種にまず当てはめましょうと提案することもあります。 例えばリストが1000社あったとして、20の業種に全部をセグメントしきったとしても、営業的に意味のある業種は5つかもしれません。 それなら最優先の3業種にまずは絞って、それぞれにコンテンツとCTA

Webマーケ支援の最初の目標は顧客から信頼してもらうこと。

来月からBtoBのWebマーケ支援デビューをする後輩K君。 「最初の半年」用の目標と手段を伝授しました。 目標 顧客から信頼してもらうこと 手段 ① 必ず先回りして準備する ② 全体の予定と目先の宿題は必ずセットで説明する(次の予定の共有と、手段の目的化防止) ③ 顧客事業やリードに興味を持つ(目を通すだけでもいい。でも絶対見る) 「最初の半年用の目標と手段」は後輩用に必要に迫られて、自分の体験から無理やり言語化したものですが、マサ・サイトーさんが似たことを書かれていて

コンテンツ作りは「学び」につながっている

ブログやライティングのメリット マクリンさんのツイートを見て、本当にそうだなあ…と思いました。 ブログやライティングのメリットって、「得意だと思ってたけどそうでもなかった部分」にあると思ってる。 精通してると思って書き始めるけど、知識が足りないから学習して補いつつ書いていく。 で、書き終える頃には習熟度が上がってるから、人から聞かれたときに自分でも驚くほど説明できたりする。 書き終える頃には習熟度が上がってるから、人から聞かれたときに自分でも驚くほど説明できたりする。

Webサイトは基本的にはお悩み相談所です。あなたのステージではありません。

自社目線の酔ったポエムは無意味 平岡謙一さんのツイートは大切なことを分かりやすく書いてくれるのでいつも参考になります。 売上獲得が目的のサイトにて、自社目線の酔ったポエムは無意味。 ユーザーが知りたいことを発信しよう。この時に自問する3つの質問はこちら。 ・サイトを作ろうと思った目的と経緯は? ・自社サイトを見て欲しい対象者は誰か? ・サイト閲覧後に起こしてほしい行動は? これは本当に大切なことだと思います。 自分の文章に陶酔したボエムはいりません。シャレた言い回し

「継続」の正体と、「施策を立てるけど続かない」を回避するポイント。

「やりきらないと結果が出ない。だから継続が大切」は耳タコな言葉ですが、勘違いされがちなこともあります。(そして、耳タコな言葉にはたいてい真実だったりします) 「成果が出なかった」も大切な結果のひとつ 「成果が出なかった」も大切な結果のひとつです。やったからこそ得られる結論ですし、改善や学びの収穫の場として価値があります。 「成果が出なかった」も含めた結果を端的に出すためにも、施策をなるべくシンプルに、盛り込み過ぎないのがコツです。複雑かつ長いフローを作らない。 施策は短