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「え」ELLEGARDENと本八幡に愛を込めて

インディペンデントの巨人たち

 私が中3の頃、2000年代も終わりの頃だ。エルレガーデンというバンドがメディアミックスとはかけ離れたところで流行っていた。

(あの時だって、今聴いたって色褪せない格好良さがある。)

インディーズバンドの一つであり、すごい人気で売れていると言ってもロックにあかるい人間か、兄貴や姉ちゃんがいるような人たちが教えてもらうバンド。それが私が最初に認識した、エルレガーデンだった。(もちろん、この間にSUM41来日時のオープニングアクト、幕張メッセでのライブの成功など恐ろしい功績がある。)

それが2007年、2008年と活動休止までの2年間で中学校のクラス三分の一くらいの奴らが聴いてるくらいには浸透していた。はっきり言って異常だ。この日本という国で、メジャーレーベルではなくインディーズレーベルからのヒットだ。改めて言おう、異常な事態なんだ。

ここでインディーズ、メジャーについて引用を

メジャーとは
メジャーというのはメジャーレーベルのことをさします。メジャーレーベルは日本レコード協会に正会員として登録されているレコード会社のことをさします。
インディーズとは
次にメジャーと対比されるインディーズについてです。インディーズとはインディーズレーベルのことをさします。インディーズレーベルとは日本における中小企業のレーベル会社のことをさします。

ワキログ「【今更聞けないメジャーとインディーズの違い】"売れる"ってどういうこと?!」より

2000年代にロック、バンドについて少しでも知識がある人がいるとすれば、

①ライブシーンなど現場で人気が出る。
②インディーズでの嗅覚の鋭いリスナーがタワレコ等で聴き漁る。
③メジャーレーベルから声がかかる。(あの頃はソニーが強かった。)
④アニメなどのタイアップなどから売れ始める、もしくは売れずにレーベルから匙を投げられる。
⑤④を突破した者共だけが大御所への第一歩を踏み入れる。

みたいな感じで売れていく既定路線みたいなものありましたよね?

エルレはこの中で③、④、をすっ飛ばして⑤へたどり着いたのである。

階段何個飛ばしをしているんだと。飛ぶ鳥を落とす勢いとは本当にこれだった。

他のバンドですごい速度で売れていったという体験は皆さんもあるでしょうが、気がついたら周りのやつも聴いていたというあの「違和感」は十数年経っても忘れられない。

Hi-STANDARDが大きく開けてくれたインディペンデントという風穴からエルレ、モンパチ、HY、色物で言えばゴールデンボンバーなんてバンドも売れていった。

今現在の日本の音楽シーンを見るにメジャー、インディーの壁は限りなく薄いと言えるでしょう。SoundCloud、Spotify等でユビキタス的に音楽と付き合える世の中。自分の音楽を知ってもらうためにメジャーレーベルやメディアの力を借りる比重はとてもとても軽くなりました。

だからこそ、グッド・ミュージックを届けなければリスナーはどこかへ行ってしまう。アーティストの神話性(キャラクターと今では言うのだろうか)みたいなものは無くなってしまっているようにも感じます。

インディペンデントの巨人たちが平らにした今のシーンは社会の世情とも重なって多様化、多様化。そして消費に続く消費の連続だ。その中で、一つの正解を持ってシーンのヒーローになった人間がいるとすれば、それは「星野源」であると考えます。それについては、また次の機会に。

おまけ 実は先輩の歌でしか聴いたこと無いんです

 これだけエルレガーデンについて書いてるくせに自分はエルレの音源を一つも買ったことはありません。いや、本当にファンの方いたらすみません。

ただし、中学生の頃、中高一貫の学校だったため高校のバンドをやってる先輩に誘われて先輩たちのコピバンを見に行ったんです。ライブの熱量をそこで初めて感じました。しかも、そのライブハウスはエルレが売れるまでホームしてた箱なんですよ。

それだけでなく、毎年の体育館の地下で行われる文化祭でのライブでもみんなが歌い、みんなで歌うんです。だから、エルレの有名どこの歌、サビならだいたい歌えるんですよ!

ある意味、こりゃ流行るわってのを一番感じていたのかもしれません。

はい、もうほぼ歌えます。細美さんのメロディセンスって古くならないですよね。こういう曲を聴いて、「エモい」って使ってたんです。

先輩たちの背中を見て、俺らもこんなバンドやるんだ。かましてやるんだ。と息巻いて下手くそなりにギターをかき鳴らしてる少年が令和の時代にもいることを願って。では、また。

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