「I’m A Japanese Murderer 」第13話 prologue2
ガシャーーン!!
カフェに響いたグラスが割れた音。
グラスが割れた音に何故かドキドキして、動悸が止まらなくなった。
…なんでだろう。
するとスマホのバイブが鳴った。
知らない番号。
…Hello…
よく覚えていない。僕はその電話の内容を今でもよく覚えていない。失神して救急車で運ばれたから。
電話の相手は警察からだった。自分に掛けたのは何かあった時自動的に僕の番号にかかるようスマホにその機能を搭載していた、「何かあった時」…余程の緊急でだ。
…弟の。
そして、彼の。
弟と一緒に彼が家に帰っていると、連れさられて、
レイプされた上に惨殺された。
…見るに耐えない写真。
…何もかも失った。
死にたい、そう思ったが、犯人を見つけて殺すまで僕は生き続ける。一緒かかってもやり遂げる。
そして、嫌だった日本の故郷に戻り、爆弾を開発している我が一族に家元になることを誓い、技術を向上させ完成させた。
全ては口述のみ。ガウディのあの建築のように設計図も工程も一切残さない。一族の幹部しか知らず、何を作っているかはごく僅か。そして、製造された後は1つ以外全て抹消。この世には1つしかない。それを持っておけるのは家元の自分だけ。
…全てを犯人に。
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