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2022年に観た映画まとめ①

Instagramに印象に残った映画・エンタメをメモとして残しているのだが、せっかくなのでnoteにも転載してみることする。今回は2022年に観た主な作品について。

偶然と想像(2022年/濱口竜介監督)

2022年の劇場で観た1本目。3つの短編からなるオムニバス集。タイトルの“偶然”と“想像”がフックになった三種三様の物語と発想が衝撃的で、自分の世界観を広げてくれた1本。


ちょっと思い出しただけ(2022年/松居⼤悟監督)


池松壮亮、伊藤沙莉主演のラブストーリー。“過去”と“今”の描写の使い分けが秀逸。人間が“瞬間”を思い出す切なさ、悲しさ、嬉しさに触れられた1本。主題歌のクリープハイプ「ナイトオンザプラネット」も良い。

さがす(2022年/片山慎三監督)


園子温、大根仁、是枝裕和など周期によって興味のある監督が出てくるが、2022年は片山慎三作品に出会った。「人を殺してはいけない」という人間が持ってる当たり前の倫理観が許容されるのではという不思議な感覚に。2時間の使い方、伏線回収も見事だった。

ハケンアニメ!(2022年/吉野耕平監督)

エンタメ性を含んだ新人漫画家の奮闘記。俳優には役に染まりきる憑依型と、その人間自身の個の力が優る2パターンいる気がするが、吉岡里帆という女優は後者。映画にも出演の声優高野麻里佳をゲストボーカルに加えたジェニーハイ「エクレール」は、川谷絵音の底の見えなさが垣間見えたポップソングだった。

岬の兄妹(2019年/片山慎三監督)

『さがす』の片山監督の2019年公開のデビュー作。自閉症の妹が身体を売っていることで生きる希望を感じる姿と、生活のために妹を売らざるを得ないという状況に追い込まれる兄との相互依存関係が印象的。それが倫理と反する世界でも、愛や正義といった普遍的に人間が感じる感覚は変わらないのだと気付かされる。

わたしは最悪。(2022年/ヨアキム・トリアー監督)

主人公ユリヤの20代後半から30代に入る中で、自分に確固たる自信が持てずに彷徨う姿は共感できる部分は多々あった。人間が一番苦しいのは“今”を肯定できない瞬間だと思わされると同時に、選択を誤り、後悔も失敗も重ねた先に得る希望は、人が生き続けることへの救いが見えて良かった。

花束みたいな恋をした(2021年/土井裕泰監督)

坂元裕二脚本の2021年大ヒット作。多くの人に支持されるには多くの人に伝わるような丁寧さが求められる気がするが、この作品にはその丁寧さがあった。菅田将暉、有村架純は今の演劇界には欠かせない2人だが、それぞれの良さが物語の描写にマッチしていた。Awesome City Clubが「勿忘」で紅白までたどり着いたことも2021年の大きなトピック。

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