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【バンメトート】 栽培段階からこだわるコーヒー&チョコブランド -AZZAN Coffee & Chocolate-


コーヒーやカカオの特産地として知られる、ベトナム中部高原の街バンメトート(Buon Ma Thuot)。そして、バンメトートを擁し、森や湖など広大な自然を有ここダクラック省で生まれたのが、今回取り上げるコーヒー&チョコレートブランド「AZZAN Coffee & Chocolate(以下AZZAN/アザン)」です。

AZZANとは

AZZANの特徴は、苗木選びから始まり、手摘みでの収穫や焙煎、加工に至るまであらゆるステップで手をかけていること。「常識を見直して高品質なものづくりをし、ベトナムのコーヒーやチョコレートにおけるイメージを変えたい」という思いから、質を高めるための研究を重ね、コーヒーとチョコレートという2つのものづくりに取り組んでいます。

スペシャルティコーヒーの定義といわれる「From Seed to Cup(種子からカップまで)」の一貫管理で作られたこだわりコーヒーと、自然発酵させた良質なカカオを使うチョコレート。バンメトートの進んだものづくりをチェックするなら、欠かせないブランドになると思います。

余談ですが、以前AZZANのコーヒーを扱っていたカフェのオーナーさんが「AZZANのメンバーには(ベトナムのチョコレート界では先駆者的存在の)MAROUにいた人がいて」と言っていました。直接聞いたわけではないので定かではありませんが、機会があれば聞いてみたいと思います。


バンメトートの直営カフェ

バンメトートに旅行に行ったなら、ぜひ立ち寄っておきたいのがAZZANの直営カフェ。こだわりのコーヒーやチョコレートドリンクを飲みながら、オリジナルの商品も購入できます。

今回はこの店舗で休憩し、向かいの店舗でおみやげを買いました

場所は、中心地の戦勝記念碑から徒歩約10分ほど。
チャンフー(Tran Phu)通りとグエンドゥックカン(Nguyen Duc Canh)通りの交差点に、通りを挟んで2つの店舗があり、どちらの店舗でもほぼ同じメニューが楽しめるようです。

こちらは、ロブスタ種を使ったパンチのあるブラックコーヒー(Ca Phe Den Da)と、甘く深みのあるカカオミルク(Cacao Sua Da)。どちらも3万vnd(約180円)以下と、メニューはとてもリーズナブルです。

ローカル感のあるこぢんまりとした空間ですが、テラスやソファー席もあるのでまったりとくつろげそう。ひとしきりくつろいだら、帰りがけにオリジナル商品を見てみるのもありです。(商品が店頭にない場合も、スタッフに声をかけるとおそらく出てきます。)

おみやげもチェック

オリジナル商品のラインナップは、コーヒー豆やカカオニブ、ダークチョコレートなど。
コーヒーは、甘い後味とパンチのある苦みが特徴のロブスタ豆と、すっきりとした酸味のアラビカ豆の各種と、その2つをブレンドしたものがあり、簡単に淹れられるドリップバッグも用意。バラマキもできる個包装のドリップバッグ(6袋入り)はなにかと便利かもしれません。

といいながら、今回私が買ったのはチョコレート。

AZZANのチョコレートは、
・カカオ70%のダークチョコ
・カカオ85%のダークチョコ
・カカオ100%のダークチョコ
・ココナッツミルク入りホワイトチョコレート
の4種類があり、ここダクラック省で育てられたカカオ豆にきび砂糖を加えて手作りされています。

カカオ70%のチョコバー 7万5000vnd(約450円)

今回は、70%のものを試しに買ってみました。
ダークチョコの苦味とほのかな甘みに加え、自然発酵からくるフルーティーな酸味が後引くおいしさ。60gと厚めなので食べ応えもあります。

パッケージに描かれているのは、バンメトートに暮らす少数民族"エデ族"の伝統住居や象など土地柄が表れたデザイン。チョコレートと一緒にプチ雑学を添えれば、きっとみやげ話にも花が咲くかもです。

こだわり系チョコの酸味の理由は“発酵”
こだわり系のチョコレートで感じる、フルーティーな酸味。なぜチョコレートが酸っぱいのかと個人的にも謎だったのですが…その正体は発酵の過程にあるそうです。
チョコレートを収穫して鞘から取り出した後、果肉が付いた状態で木製樽で発酵させるのですが、微生物の働きによって、果肉はアルコールへ、そして酸へと変化。これが種の中に入り込み、カカオ本来のフレーバーを引き出すそう。その後、天日干しする段階で揮発性の酸はなくなるものの、不揮発性のものが残り、苦みや甘味とバランスを整える酸味として機能します。
一方、市販されているチョコレートの多くが酸味を感じない様に "アルカリ化" という技術によって酸味を取り除く方法もありますが、同時に個々のカカオが持つ天然のフレーバーも消えてしまうそう。
そのため、本来のカカオの個性を楽しむなら、この酸味を含めて品種や産地によって異なる香りや味の繊細な違いを楽しむ、というのが醍醐味なのかなと思います。

参考:AZZAN「チョコレートが酸っぱい理由


ネット購入も

調べたところ、現在AZZANの商品を入手する方法は、バンメトートの直営カフェか、もしくはネット購入のみの模様。

中部のクアンガイのほか、ホーチミン市郊外のドンナイにもカフェがありますが、どちらかというと近いドンナイでもホーチミン市中心地から車で1時間ほどかかるので、現実的ではなさそうです。
クアンガイ店 → MAP
ドンナイ店 → MAP


ネットで買う場合は、
ベトナム全国の特産物を扱うサイトFoodmap.asiaにて、チョコレートを含むほぼ全商品が購入できます。(※ベトナム語)

また、コーヒーやカカオニブなど一部商品はLazadaShopeeなどの通販サイトでも購入できる模様。(※英語 or ベトナム語)



ここ最近は中国にも出店するAZZAN。
ホーチミン市やハノイなどの都市部でも買いやすくなって、より多くの人に実直なものづくりが伝わったらいいなと思います。
(関係者ではありません笑)



AZZAN Coffee & Chocolate / アザン・コーヒー&チョコレート

[バンメトート店]
 25 Tran Phu, Thang Loi, Buon Ma Thuot, Dak Lak
 34 Tran Phu, Thang Loi, Buon Ma Thuot, Dak Lak
  (道路を挟んで2店舗あります)
 6:00〜20:00
HP

MAP
https://www.google.com/maps/place/Caf%C3%A9+Azzan/@12.6854575,108.0374936,15z/data=!4m5!3m4!1s0x0:0x65bb5da1f07664a8!8m2!3d12.6847876!4d108.0450467

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