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少数派を積極的に助けるということ

最近、LGBT法案や入管法の改正案など、立場の弱い「少数派」を法的に守るか否かが、国会の議題で上がる程、人権意識が高まってきているようだ。

世界的にもそうらしく、アファーマティブ・アクション(affirmative action) という言葉がツイッターのトレンドに出てきていたりする。

日本語では、「積極的な差別措置」とか「肯定的是正」とか訳されるらしい。

多数派や社会的強者が仕事や就学、色々な活動の機会を独り占めしないように、あえて弱者が選ばれる枠を用意することである。

これは1960年代に当時のアメリカ大統領ジョン・F・ケネディが最初に使った言葉である。

当時のアメリカは、黒人の人権運動が盛んで、黒人が教育や仕事の機会を不当に奪われないように、まずは大学の入学に黒人枠を増やしたのだが、

その時政策を施行したのがケネディだった。

“affirmative”とは、affirm (アファーム:強く断言する) の形容詞であるが、
確かにこの当時ならば黒人への差別が酷く、問答無用に「黒人をいじめるな!」と国のトップが宣言する必要があったのだろう。

現在では欧米でも日本でも、この手の制度が当たり前になり、
むしろ少数派の権利を守ろうという主張が暴走して、多数派が不利になったり、LGBTなど肝心な少数派に属する人へすら必ずしも有益でない政策ができたりと、世界が変な方向に進んでいる。

大学受験やTOEICなどで英語を勉強した人なら分かると思うが、
このaffirmativeという言葉自体、単語帳や参考書にも「言う」という意味の単語の中でも強い意味を持つとか解説されていたりするだろう。


面白いことに、逆差別法が普及し始めた頃からaffirmという単語の使われ方が「強引な主張」から、良い意味で「積極的」、「肯定的」という意味に変わってきている。

まあ、日本含め世界的に普及している辞書は体制側の大学の研究者が作ったものなので・・・

 その話はおいといて、ちなみにaffirmativeを類語辞典で調べると、confirmative(コンファーマティブ)というよく似た単顔が出てきた。

これはconfirm「確認する」に由来し、「(他者・外的要因が確認や証明をした)補助的な」という、アファーマティブに比べて客観的視点を含む、合理的な主張といったニュアンスを含む。 

言葉遊びみたいな話だが、「付属的なアクション」措置だったらまだ、社会を占める大多数の人にも、少なくとも名前的にはまだ受け入れ易い印象になるのではないか。

ちなみに、confirmやaffirmに含まれるfirmとは「強い(強める)、地盤をかためる、会社組織」という意味であり、conは「人と一緒に」、af-は「強い気持ちを向ける」意味をする。

以上、言葉のうんちくでした〜😃


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