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Uber Eats配達パートナーの実態調査③

Uber Eats配達パートナーとUber Eats Japan株式会社との間で「業務委託契約」が締結されていると本稿:Uber Eats配達パートナーの実態調査①で述べましたが、実際は第三者契約という契約形態であり、Uber Eats配達パートナーとは契約の実態はありません。 インターネット上では「業務委託を受けた個人事業主」と評されていますが、実際には、「注文者から依頼を受けて、レストランの代わりに注文者へ料理をお届けする」という関係となります。 Uber Eats

    • Uber Eats配達パートナーの実態調査②

      Uber Eatsの度々トラブルとなっている元凶は「配達予定(予想)時間」を超過するいわゆる「配達遅延」から生じていることがわかってきました。 配達遅延が生じる主な原因が下記のとおりです。 ・悪天候 ・配達パートナー専用アプリケーションのエラー(障害) ・注文者の住所入力不備 ・タスクキル ・携帯端末トラブル、交通状況(事故を含む) ■悪天候 悪天候時は配達パートナーのその地域における稼動数が落ち込む傾向がどの都市においても顕著です。酷暑の中であったり、土砂降

      • Uber Eats配達パートナーの実態調査①

        コロナ渦で急成長を遂げたフードデリバリービジネス。 米国を発祥としたUber Eats(ウーバーイーツ)は日本においても5年前に国内へ参入し、現在では知らない人はいないのではないかといえるぐらいフードデリバリービジネスの代名詞的な存在となっています。 急速に事業やエリアを拡大されていく中で過去5年間、Uber Eats配達パートナーに関する様々な社会問題がメディアやSNSを中心に発信され注目されています。 本稿ではまず交通マナーの問題の原因について解説します。 その前

        • 天候などを理由とした欠勤控除について

          建設業などに従事されている方は天候状態によってその日はお仕事がお休みになったりすることがあるのではないでしょうか。 その場合は欠勤控除となり雨の降る時期など収入額に変動があっても仕方がないと思っている方が少なくないのではないでしょうか。 欠勤控除の定義は具体的に法令による定めはありませんが、労働契約法第6条にあるノーワーク・ノーペイの原則に従うことになります。従って、多くの企業は予め就業規則や協定、協約にどのような事例であるか、欠勤控除の計算方法等を定められているはずです

        Uber Eats配達パートナーの実態調査③

          労働時間の定義とは何か?

          皆さんは働いた時間は具体的に何を基準に定義されているかご存知でしょうか? 私の周囲の方にこの質問をすると正確に答えられる方は意外と少ないです。働いた時間の定義は労働基準法第32条に書かれています。 労基法32条のいう労働時間(「労基法上の労働時間」)は、客観的にみて、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価できるか否かにより決まる。就業規則や労働協約、労働契約等で、特定の行為(実作業のための準備行為など)を労働時間に含めないと定めても、これらの規定には左右され

          労働時間の定義とは何か?