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3.黒百合の花(米川さんの絵本)

クロユリは恋の花。
あまり見ることの無い幻の花。
草原や岩陰にひっそり咲く。
高嶺の花で、見るからに貴賓がある。

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解説

黒百合は、本州中部の高山帯から北海道に分布し、高山帯の草地に生える多年草の植物です。
丈は15cm~20cm、花期は7月~8月、黒百合ヒュッテ周辺は気候にもよりますが6月下旬から7月下旬の数週間花が咲きます。
花は下向きに着き1~3個、花弁は6枚。ユリ科・バイモ属です。
2020年は黒百合ヒュッテ周辺では6月27日に咲いていました。
日本では黒百合は2種類分布していて、北海道の蝦夷黒百合(エゾクロユリ)と本州の深山黒百合(ミヤマクロユリ)があります。
深山黒百合の花は黒紫褐色で内外面は黄色が混じった斑点があります。蝦夷黒百合の花は黒に近い色です。
黒百合平に咲く黒百合の花は深山黒百合です。花が咲くとムッとするような匂いがします。
怖い花言葉もあるようですが、アイヌの伝説には黒百合の花を相手に気づかず贈ると両想いになれるというお話があります。

山小屋の前の広がるなだらかな草地を黒百合平と呼びます。山小屋を建てる前から黒百合が群落していました。
黒百合が群落しているのは八ヶ岳でも珍しく、この黒百合の花から小屋の名を黒百合ヒュッテとつけました。
花の開花は時期によって、鹿よけネットの中だったり、登山道から離れたところの草地の中などにも咲いていますので、登山道から離れたところは、遠くからそっとお花を見守ってあげてください。
クロユリは恋の花です。
たくさん人や花や自然に恋してください。

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写真説明:
草地のなかに咲いています(2017年7月13日今日の黒百合ブログより)

今日の黒百合ブログはhttps://blog.goo.ne.jp/ytakekiです。
三代目山小屋番米川岳樹や小屋の従業員たちが更新しています。

おはなし絵:Yonekawa Masatoshi
共著:Yonekawa Keiko , Saitou

※この記事は米川さんの絵本proofreadingマガジンに掲載中です




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