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42 43 44 クマとカモシカとニホンジカ(米川さんの絵本)

42.ツキノワグマ

今年も会ったね。
元気だった。
良かった。良かった。

解説


クマは八ヶ岳には住み着いて居ないと言われている。
八ヶ岳で会うクマは南アルプスからの流れグマと言われている。
だが天狗岳の河原木場沢と横岳の杣添ではよく出会うクマがいる。住み着いているらしいとも言われているが果たしてどうだろう。
春の雪解けの頃スリバチ池で毎年会う。
何時も俺に会いに来ているみたい。一回会うと来なくなる。不思議な出会いだ。

43.カモシカ

どいてくれ。
急ぐんだから。

解説


高山帯有る。特別天然記念物。

44.二ホンジカ


穏やかな顔をして遊んでる。
人も恐れない。
何処でもゆっくりとしている。
どうして。

解説


二ホンジカ シカ科しか属
顔は可愛いけど人間には嫌われる。生きている成長木の枝や目を食べてしまう。高山の毒草(トリカブト、コバイケソウ、スズラン、ハシリドコロ、等)は全部残して。クロユリやコマクサは美味いから先に食べられてしまうる。大きなシラビソ、アオモリトドマツ、等
幹の皮を食べてしまうので木が枯れてしまう。

詳説

※南アルプス、入笠山(にゅうかさやま)という単語が何度かでてきます。
八ヶ岳の動物を語る前に長野県にあるアルプス山脈3つの説明に地図などを掲載しておきましたので、地理的関係など参考にしながらお読みいただければと思います。

ウィキペディア長野県の地図にアバウトですが説明つけたもの

その1 動物たち

Saitou:
以前、入笠山(にゅうかさやま)のクマがくるとお話お聞きしましたが、入笠山から八ヶ岳に渡ってきて?
米川正利:
あのね、くまの話はね、佐久側のクマは秩父のほうから移ってきたのが住み着いているんですけれど、こっち、諏訪側は流れクマって言って、南アルプスから流れてきたクマが通過するだけなんです。
だから住み着かない。巣を作らない。
それで、佐久側は木の実とか豊富にあったり、たくさんクマが食べるものがあるので、それでクマが住み着くんです。
こっちがわは人が多いのか、人がとっちゃったのか。
Saitou:
昔は、本当か嘘かは知らないのですけれど、霧ヶ峰を越えてこちらには来ないというお話もあったと聞いたことあるのですけれど、それって本当ですか?
米川正利:
入笠山から霧ヶ峰は渡っていっているんですよ(笑)。
あのね、南アルプスに住み着いているクマが入笠山経由でこっちに流れてくるんです。国道20号線渡ってこっちにやってくるんです。
だから、入笠っていうのが南アルプスの一番先端の、末端の山なんです。
続いているんです。南アルプスに住んでいたのが流れてこっちにやってくる。そして霧ヶ峰に抜けていくんです。だから流れクマ。
Saitou:
八ヶ岳から佐久にはいかないのですか?
米川正利:
霧ヶ峰に抜ける。
佐久のクマは秩父から来ます。
米川啓子:
八千穂や南牧村や佐久などでは母親子熊が遊んでいるのを見たっていう人たくさんいますよ。だけれど八ヶ岳は越えない。それは佐久のクマ。八ヶ岳は越えない。
谷が深いから住み着いている、食べ物がいっぱいあるから。
Saitou:
凶暴性は、、流れクマのほうが凶暴なのですか?
米川正利:
いやああ。あっはっは(笑)
米川正利、啓子:
会わなきゃね。
原村とかみんなクマくるよね、蜂を飼っていた人とか。どんぐりとか。
それは通りすがりだから。巣をつくるんじゃなくて。
Saitou:
また南アルプスで越冬、冬眠すると?
米川正利:
帰ってくるというのもあるし、美し(美ヶ原)のほうへぬけていくのもある。
それで流れクマって言うのですね。
Saitou:
シカは?
全員:
シカは全然どこでも(笑)
米川正利:
どこでもいますよね。
カモシカは、標高の高いところ。別に流れたりとかしないです。あれは住み着いています。
この辺りのニホンジカはかなり移動します。シカも意外に群れをなして定着するほうですけれど。
Saitou:
シカには襲われはしませんよね。
米川啓子:
襲われはしませんよね、よほどこっちがなにかしなければ。
カモシカは、だいたいジーっと見てますよね。ほんとにそばでジーっと見てる。
Sitou:
どうしてじっとみてるのでしょうかね?
米川正利:
視力弱いのかなあ。知らないけれど。
あまり逃げないですよね。不思議ですよね。
米川啓子:
だから、私達も知らないでいると、はっとする時もありますよ。シカは寄ってくることはないけれど逃げないですよね。
Saitou:
原村などサルがでるじゃないですか。こちらはいないですよね。
米川正利:
いますよ。いる場所があって。
サルだと山梨県側ですよね。それと蓼科の一部にいますよね。
そして群れを作っていますから、意外と縄張りがあって点々としている。
全部いるっていうのではないですけれど。
この諏訪側は、あまりいないですよね
Saitou:
富士見に行ったとき、急にサルがたくさん、すごいじゃないですか。
米川正利:
あれは南からくるやつです。南アルプス、入笠山からくるやつ。
それが渡ってくるんです。サルも道をわたって。
Saitou:
南アルプスは人はあまりはいらないのですか?
米川正利:
そうですね。あまりいままで人がはいらないから、ああいう動物たちが住み着いたんですね。
Saitou:
いまは、けっこうはいってますか?
米川正利:
ええ。
それからイノシシも八ヶ岳には住み着いてはいないのです。流れてくるんですよ。
Saitou:
イノシシも八ヶ岳には住み着いていないのですか?
米川正利:
ええ、あれもやっぱりね、流れてくるんです。あれは秩父から流れてくるんです。
Saitou:
それは知りませんでした。意外ですね。
Saitou:
では、逆に登山していてクマに注意っていうのは、どこに出るか八ヶ岳はわからないって事ですよね。
米川正利:
そうですね。ま、だいたい佐久側は意外とでやすいんですけれど、こっち、諏訪側は住み着いていないから。
結局、はちがわせは、、、けっこうするのかな。。。
Saitou:
クマの鈴をつけたほうが?
はちあわせした事ありますか?
米川正利:
ええ、しょっちゅうですよ。
Saitou:
むこうから?
米川正利:
むこうからは絶対こないです。行き会ってもすぐ向こう逃げますから。
だから、ほんとに身近でってなったら襲ってくるかもしれないですけれど。
本来、人間なんて毛嫌いなんだから近づかないです。
Saitou:
襲われるっていうのは、なぜ襲われるのですか?
米川正利:
そう、でっかいはちあわせした時。はちあわせした時に、あまり急すぎるとむこうもとっさにと言う事だから。
Saitou:
米川さんはクマよけの鈴とかつけて登り下りしていました?
米川正利:
あぁ、いや、私はつけたことなかったけれど。
普通はつけたほうがいいんです。
Saitou:
なにも怖くなかったですか?
米川正利:
怖くなかったです。むこう、絶対襲わないもんだと思っているから。下手に音をだしたりしているとむこうでも警戒しますから。
それで、やっぱり、猟師に追われたりしたクマなんかは、撃たれたりしたやつっていうのは襲ってくることがあるんですよ。
逆に人間見ると襲いたくなるっていう。
だから鉄砲撃ちでやられたクマなんかは襲ってくる。
Saitoi:
こわいですね。
米川正利:
こわいですよね。
Saitou:
人間が後からきたのに。
米川正利:
そうなんです。南アルプスのほうが森が深いっていうのがあるので。
佐久のほうで住み着いているのも森が深いっていうのがあるんで。
こちら側は、別荘で開発されちゃっているから。そういうのもあるから、だから深くはいれないっていうのか。
Saitou:
昔は此処にも居たのでしょうね。
米川正利:
昔は結構いましたね。

その2 蓼科山麓

米川正利:
別荘は、諏訪のほうの別荘は戦前からあったんです。蓼科とか、戦前からですね。
分譲して、戦後になってから結構増えたのですけれど、意外と蓼科っていうところは、古くからあったんですよ。
Saitou:
温泉の関係もあったんですよね。
米川正利:
ええ。温泉以外でも珍しいですよね。蓼科あたりは古くから別荘持っている人達いましたから。
Saitou:
湯道街道のぼる道ですか? それとも米沢側?
米川正利:
どちらも。蓼科周辺古く戦前から別荘があったから。親湯のあのまわりとか戦前の別荘が多いんです。
だから、けっこうその頃から大阪の人達とか。
Saitou:
関西ですか?
米川正利:
ええ。東京は意外に東京近郊に持っていて、八ヶ岳っていうのはあまりなかったんです。
で、業者がはいってから売り出したんです。
Saitou:関西の人がなぜ購入したのでしょう。こちら出身の人が多くて?
Saitou:
どうなんですかねぇ。けっこう分譲しても関西の人のほうが買い手が多かったみたいです。
関西の人の言うには、穴場だって言うんです。
中央線で来ても乗り換えてこっちに来るじゃないですか。だから奥地だって。松本のほうに行かずにちょっと穴場の。
だから蓼科の別荘、意外と関西が多いです。
米川正利、啓子:
蓼科いいよねぇ。軽井沢は昔、政治家とか外交官とかね。
軽井沢は霧が多いのね。すごい湿気るの。こっちはカラッとしてるでしょ。乾燥してる。だから軽井沢に持っていてもこっちに移る人もいるのね。
米川正利:
気候がちがうんだね。標高はこっちが高い。やっぱり湿気がないっていうのはいいね。北アルプスのほうはやっぱり湿気が多くて。雨が多いんですよ。此処に来ると、からっかぜになって乾燥するから。
米川啓子:
だから、病気でもなんでも湿気があるところよりいいって。
米川正利:
佐久のほうが、佐久平も湿気があるから。日本側に近いから。冬なども、向こうは雪が多いでしょ。むこうは重いでしょ。
Saitou:
こちらは軽い雪ですもの。
違うんですね。

後記

今回は八ヶ岳の動物クマとカモシカとシカについて描いていただきました。
絵から動物の生態系、別荘についてもお話いただきました。
私Saitouはクマには出会った事はありません。カモシカは時々見かけます。じっと見つめられています。日本シカは家の周りをぴょんぴょん跳ねています。
クマについては、米川さんは鈴をつけていませんとおっしゃったのですが、クマよけの鈴は一般の人はつけていたほうがよいと話されていました。
蓼科近郊は、製糸業の人達のための保養施設などがあったと岡谷生まれの母から聞いています。また温泉は八ヶ岳信仰の人達の癒しの湯にもなっていたようです。
縄文のヴィーナスと呼ばれる土器が八ヶ岳入り口から出土されています。
原野があり、人々が住み森が開拓され生計をたて、別荘地にもなっています。
私Saitouも別荘地ではありませんが木々を伐採して家を建てました。若いうちは人里離れた静かなところがいいねって。
そしてこの建てた土地はもともとがダム建設一部として買い上げられていたところが売りにでていたところです。
現在は点々と周りに県外から田舎暮らしに憧れて移住してくるお家が建ってます。
そして、森深くまで売買され木々の代わりに太陽パネルが広がります。
善悪の問題は私Saitouにはわかりません。人間の営みの変化によって古代からの大きな流れを見れば森の形も大きく変わっています。
これからどうなるのでしょう。
SDGsと現在は世界中で言われています。50年後、人間はどのような価値観を持って森と向き合っていくのでしょう。今回登場した動物達は50年後どのような暮らしをしているのでしょう。
自然、環境、産業、人間、動物、生き物と、複雑な仕組みと歴史を今一度しっかり理解する事は大切な事と思います。
長野県は山脈の多い県です。豊かな水や空気を次世代に伝える事も今生きる私達の行うべき一つの事でしょう。
米川さんご夫妻から絵本の絵からお話が広がりましたが、留めておくべき内容と思い併記しておきました。

米川さんの絵本校正中、引き続きよろしくお願いいたします。
おはなし絵:Yonekawa Masatoshi共著:Yonekawa Keiko , Saitou
※この記事は米川さんの絵本proofreadマガジンに掲載中です。




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