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論点のずれをスルーしないことは未来につながる

お仕事をしていて、もったいないなと思うのは、誤解や勘違いによる時間や労力などの無駄です。

相手がなぜそんなことを言っているのか?理解できない時は、だいたいお互いの論点がずれています。

この論点がずれ続けていると「本当にわかってないな」と片方が思い、もう片方が「なんであの人はあんなこと言うんだろう?」とわからなくなることで、お互いへの不信感が重なっていきます。

そこから、「このまま噛み合わないやりとりが今後も続くのだろうか・・・」とか「何考えているかわからない人と仕事したくないな」など、未来への不安が拡がっていきます。

この不安感が精神的な負担になっていき、余裕がなくなると「わからないならわからせてやる」と相手に暴力的になったり、「きっと私のことが嫌いだから困らせるために意味不明なことを言い続けるんだ」と落ち込みにつながったりします。

妻:「今日くらいあなたが晩ごはんつくってよ」
夫:「今日は肉の気分だから焼肉屋にいこう!」

この会話だけでも論点のずれがあります。

妻は家事分担が論点で、夫は今晩のメニューが論点です。

ここで妻の精神的な余裕がなければ「はぁ?たまには家事しろって言ってるのわからないの?」となるでしょうし、余裕があれば「あなたが作る料理が食べたいの」となるでしょう。

夫は、「晩ごはん何がいいかって言われたから意見を言ったのに、なんで怒られるんだろう?」とキョトンとして、その表情をみて妻がさらに機嫌を損ねるといった悪循環となります。

ここで大事なのは、論点を曲げずに言い続けることです。余裕がなければ「はぁ?たまには家事しろって言ってるのわからないの?」でもいいので、言い続ける。

夫が「家事分担のことだったのね!」と論点を理解すると、料理以外の家事でもバランスよくないなと認識できるようになり、行動が変わります。

「今日はお肉の気分なんで、肉料理をつくるつもりだったけど、冷蔵庫みたら、お肉がなかったからスーパーに行こうと思ってます。どうせ外にでるなら焼肉屋いっちゃうのもありだと思うのだけどどう?」

と聞けるようになるかもしれません。冷蔵庫を見るということは自分が料理をする前提を示していますから、妻の論点をうけいれた上の言動になっています。と同時に、自分の焼肉食べたい欲求も満たせそうです。

「わからない奴だな」と自分の論点の主張をひっこめてしまうと、ずっとわかりあえないままになってしまいます。もし、家事分担が妻の家族である価値観だったとしたら、数年後関係が危うくなってしまうのではないでしょうか。

自分の論点の核となる部分が相手に認識されると、その周辺のことはどうでもよくなります。スーパー行くけど、どうせ外にでるなら焼肉屋いかない?って聞かれたら、晩ごはんつくる気合いが感じられたから、まぁ焼肉屋でもいいか・・・となりそうです。

この自分の論点の核を分かってもらえるまでは粘り強く主張するのが、対話や協働する上で必要なのではないでしょうか。論点のずれをスルーしないことは未来につながる、と思います。




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