「お金がたりない」「人がたりない」のその前に「いいチームづくりができていない」が真の問題なのでは?
2020年5月9日に亡くなった私の父は、34歳でそれまで勤めていた製造業の会社を辞めてコンサルティング会社に入り、50歳で会社を立ち上げ、67歳でチームコーチングの協会をつくることをしてきました。
組織の経営について深く知見を積んでいた父がたどりついたのはチームづくりでした。
67歳の2010年に「チーム・ニッポンの創生」をビジョンに活動し始めた時、私は日本IBMを辞めて、NPO法人フローレンスに転職をした時でした。ちょうど同じ時期に新しいことに挑戦していたんだなと思うとおもしろく感じます。
当時の私には、このビジョンのすごさはわかりませんでしたが、今は何か、わかるような気がします。
いち組織の中のチームワークも大切にしつつ、組織を超えたチームを作って協働し、その輪を拡げていくことがチーム・ニッポンになっていくのではないかなと思います。
2024年の今、やっと、そういうことか、とわかりました。
私も、「チームが大事」と最近言っていますが、そうすると、「今給黎さんは、個人事業主でやっていてチームうんぬん言える立場ではないですよね?(笑)」と言われることもあります。
私は1人でやっているように見えますが、クライアントのチームの一員として目に見えないものを感じ取りながらつなぐことをお仕事にしています。
そのつなぐものは、活動をしている団体さんと寄付者だったり、組織のビジョンと中期計画だったり、資金提供者と活動している団体だったり、と多様になってきています。何ををもってチームの一員とするかは、雇用関係や期間などで定義されるものではないのかもしれません。
2019年8月21日に父は自身のFacebookで以下の投稿をしています。
最近、世の中の局面が変わってきたなと感じます。
こうした良い組織づくりをしている団体に、多くの寄付者や、ボランティア・プロボノ・職員が集まってきて、逆にやってこなかった団体からは人が去り、資金提供が絞られていくようになりました。
受益者の幸せのために職員の幸せが犠牲になっているチームには誰もよりつきません。それによって、
人がいなくなって、事業ができなくなって、お金がとれなくなってくる。
お金がとれても、人が採用できなくて、事業ができなくなってくる。
これが同時に起きているのです。
お金がたりないとか、人がたりないとか、いいがちですが、いいチームづくりができていないから、がクリティカルな問題な団体さんが多いです。
問題の設定が間違っていたら、解決できても、それは何のためかわかりません。
ファンドレイジングの究極的なところは、社会のお金が流れている、大きなチームに加わり、そこのメンバーとチームでワークすることです。自組織の中で、そうしたチームづくりができない組織は、そうした大きなチームに加わることもできません。
それがわかっている人たちはチームづくりを重視した経営をしています。
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