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インスタ投稿「天使な近所の男の子」解説

抽象的な部分が多かったので質問いただきました♪

この文章には多くのメッセージを載せたので
本文と一緒に少し解説つけたいと思います。

ーーーーーーーー本文始まりーーーーーーーーーー
ちょっとおバカな近所の男の子と
とても内弁慶な女の子のお話


オリジナルレイアウトデザイン 

天使な近所の男の子3つ下の男の子で
たけし君という子がエンちゃんの近所に居ました

たけし君は何故か自分の家ではなく
エンちゃんの家で朝ごはんを毎日食べます。

ある日、たけし君はエンちゃんのお母さんに向かって
「おばさんは宇宙人なの?」そう聞きました。

エンちゃんはとても心臓がバクバクして吐き出しそうになりました。

何故ならエンちゃんは何度も
その言葉を自分の耳で聞いてきたから
何度もその質問をされてきたから

でも決して口に出すことは許されないと
小さい時からずっと思っていました。

お母さんを傷つけたくないお母さんの泣く顔を見たくない
その心がとても大きかったから

だからエンちゃんは学校ではほとんど話さず
とても内弁慶な子でした。

お母さんはたけし君に
「おばさんが宇宙人だったらたけし君はどうする?」と尋ねました。

「宇宙人の作る朝ごはんは最高にうまいって自慢する!」
「え?!本当に宇宙人なの?」お母さんは笑いながら
「宇宙人じゃないよ。少し遠くから来ただけ。」と伝えると

たけし君はがっかりした顔で「なーーーんだ」と言いました

お母さんはまた笑いながら「宇宙人がよかった?」と尋ねました。

「どっちでいいよ!僕はおばさんが好きだしおばさんの朝ごはんが食べれたらそれでいい!」そう答えていました。

お母さんが笑いながら答えているのを見て
エンちゃんはとてもとても驚きました。

エンちゃんはお母さんの泣くところを見るのが本当に嫌いでした。

エンちゃんはこの時あることに気づきました

心が泣いていて傷ついているのは自分だったということ。
泣きたいのは自分だったということ。
守っているつもりで何も出来ずに居たこと。

この時、エンちゃんはあることを決めました。

そして、たけし君に自分の分の卵を分けてあげました。
エンちゃんの大好物です。

たけし君は「え?いつもくれないのになんでくれるの?なんで?」と
おバカな質問をするので

「たけし君のバーカっ!」と笑いながら学校へ走って向かいました。

学校に着いたエンちゃんは何年も毎日毎日必ず嫌なことを
バカにしながら言ってくる子達に今まで思っていたことを
ぜーーーーんぶ言いました。

その中でも1番いばっていた男の子が泣き出しました。
それから数日、その男の子は学校に来ませんでした。

でもエンちゃんは少しずつ学校でも話せるようになりました。
その男の子とも仲直りをしました。

ちょっとおバカなたけし君は今ではもうお父さんになりました。

あの時はありがとう。あの時のままで居てね。
「それこそが君だ」
That who you are.

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差別は決して無くならない

自分が差別していることに気づいていない人があまりにも多いのだから。
無関心、無知は罪かもしれない

知る、気づくということが優しさに繋がるのなら誰かが伝え続けるしかない。この連鎖が少しでも無くなるように。

※ 当作品内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。

ーーーーーー本文終わりーーーーーーー

解説

エンちゃんのお母さんは外国人です。
今の時代でこそ、それも少しずつ減ったものの
当時それで差別を受けることもとても多かったエンちゃんは
自分がお母さんのことで何かを言われたり
いじめられたりしていることをお母さんに言うと
傷つけてしまうと思っていました。

エンちゃんのお母さんはよく泣く人でした。
きっと色々と辛いことがたくさんあったのだろうと思います。
エンちゃんは泣く人は弱い人だと思っていたので
自分が守らなくちゃと思い込んでいました。
泣かせたくないという気持ちがとても強かった。

たけし君の言った「宇宙人」と言うワードは
エンちゃんがよく投げつけられていた言葉だったので
エンちゃんはお母さんが傷つくのではないかとショックを受けました。

けれどお母さんは笑っています。
それはきっとたけし君が「宇宙人」だろうが何だろうが
「おばさんを好き」って伝えてくれているからだと
エンちゃんは気づきました。

卵焼きをあげたのは、たけし君が自分のお母さんを
なんであっても差別なく大好きと言ってくれて嬉しかった。
そして、その気持ちが何より大事だと気づけたので、卵焼きをあげた。
(素直じゃないのでバーカと言って照れ隠しをしていますが)

何も言わずにいても守れない。ちゃんと言わないと!と
エンちゃんは思い切って、自分の気持ちをいじめっ子にぶつけたのでした。
この話には実はまだ続きがあります。

エンちゃんが自分の思いを吐き出したことで、泣き出してしまった男の子とのお話が。(その話はまたいつか。)

今では、たけし君はお父さんです。
差別のない、その心で子育てをしてねというメッセージです。

いじめられる側にも原因があるだとか
いじめられた側が学校に行けなくなったり逃げなくちゃいけない
そんなのって間違っていると私は思います。

いじめている側の心に問題があるのは明らかなのに
日本の妙な文化は何故か「加害者」の味方です。

子供の世界は残酷だから、素直だから、仕方ない?
それが人を深く傷つけるのなら、それは間違っている。

これは親から子に無意識に伝わっているんです。
差別を差別と思わず、気づかずに伝えてしまっている。
この連鎖がどうか止まって欲しいなと強く思います。

そんな思いを込めて
お子さんを持つお母さん、お父さんに向けて書きました。

少しばかり熱い思いを載せ語らせていただいた
「ワンシーン」でした。


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