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「何から得るのか」を意識してみる

私には娘が二人います。長女は高校生、次女は中学生。生まれた瞬間から彼女たちを「育てる」という感覚は私にはあまりなくて、どちらかというと「観察する」に近い感覚を持って生活を共にしています。

彼女たちは、それぞれ個性のある人格なので、あたりまえですが性格、性質が違います。好きな食べ物も違うし、好きな色も違う。ま、ここまでは子どもを持つ以前の私でもなんとなく想像できていたことです。

けれど彼女たちを観察し始めて10年以上も過ぎてくると、私はとある発見をしたのです。それが「知識や技術の習得方法」にも違いがあるということ。

新しい知識や技術を得るときの、得意な方法が二人は全然違うのです。

高校生の長女は、教科書やプリントなどの情報を「絵」や「写真」のように捉え、記憶にストックするタイプ。なので、話をしていると「あの本のあのページの右端に書いてあったよ。」などという言葉が出てきたりします。高校生になった今でも「小6のときの資料集の最後の表に出ていたから覚えてるの」なんてこともあるわけです。

一方、中学生の次女は、「映像」や「音声」から情報を得るのが得意なタイプ。学校の勉強でも「教科書には書いていないんだけど、あの時、先生がちょろっと言ってたことがテストに出たんだよねー。」「へぇ!よく聞いていたねー!」なんてことが起きるわけです。つまり、「いつまでテレビ(or YouTube) 見てるの!たまには本でも読みなさい!」なんてうっかり言ってはいけないタイプ。彼女は彼女の得意な方法で、真剣に学んでいる最中かもしれないので。

長女は放っておいてもいろいろなジャンルの本を手に取るし、次女はいつまでも動画に張り付いていたりする。長女が本(漫画含む)に没頭する傍ら、次女は小難しいドキュメンタリー番組を食い入るように観る。そんなとき、もしかしたら彼女たちは同じテーマについて学んでいるかもしれないということ。(興味関心の矛先も違う傾向にあるので、可能性は限りなく低いけれど。)

この性質というか傾向の違いに気がついた私は、彼女たちに興味関心を持ってもらいたい事柄があると、長女には本を渡してみたり、次女には動画を紹介してみたりして、いいように利用するわけです。

もちろん、そんなことをしたとて、こちらの思惑通りにハマってくれることは稀なのですけど、活字より動画や音声でインプットするのが得意な人にいきなり「いい本だから読みなさい!」って分厚い本を渡したところで、その辺にポイっとされてホコリが溜まっていくだけよね、ということ。逆もまた然り。

人には情報の取得方法にも得意分野があるのです。

でね、ふと、これは仕事における発信にも転用できるのではないかと気づいたわけです。

商品やサービスを売りたい場合、私たちはあの手この手で宣伝や発信をします。けれど私のように個人で仕事をしていたり、小さい規模で事業を展開したりしていると、どうしてもリソースには限りがあって、手が回らない部分が出てくる。

ブログは定期的に更新できるけど、インスタはどうにも苦手で…ってことがよく起きるわけです。「できることをやっていけばいいか。」と都合よく折り合いをつけたことにしたりして、できないことをなかったことにしてやり過ごすわけです。少なくとも私はこれ。

「一生懸命発信しても、誰も読まないし、誰も見てない」なんて聞いたり言ったりすることがあります。時と場合でその真意は変わりそうですが、単純に言葉だけをみると、半分はその通りで、半分は「その人に刺さる方法」ではなかったのかもしれないとも思うわけです。

seesaws を利用していただきたいと私が願っている潜在顧客の皆様も、「文章で刺さるタイプ」「映像や音声でアンテナがキャッチするタイプ」「写真で一気に関心が高まるタイプ」などといろいろいらっしゃるのだろうと。

ということで、note で発信するのは好きだからできるけど、動画とか音声は何から手をつけていいかわからない、なんて言っていられないのですよ。長女タイプには届いているかもしれないけれど、次女タイプをみすみす逃していることになりかねない。

これ、非常にもったいないですね。(自戒です。)

今日もどなたかのヒントになったら嬉しいです。


私は東京・吉祥寺にあるレンタルスペース seesaws(シーソーズ)の運営をしています。ポップアップ出店やお教室開催、展示会、受注会などの会場をお探しの方、どうぞよろしくお願いいたします。

https://www.instagram.com/seesaws.kichijoji/


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