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#14.Mystery Train (1989)【偏愛的映画のすゝめ】

寝室が暑くてやってられない今日この頃。

第14回は最高に緩くてお洒落なジム・ジャームッシュ作品、『ミステリー・トレイン』です。
1989年、アメリカ/日本、112分。

寡作の巨匠、ジム・ジャームッシュ監督がメンフィスの一夜を舞台に、お互いを知らぬまま同じホテルに宿泊している三組の人物を描いた、ユーモアと優しさ溢れる傑作。工藤夕貴、永瀬正敏、ジョー・ストラマーほか出演。

この作品を端的に表現すると、、、

不思議な人々の緩いメンフィス生活


『ナイト・オン・ザ・プラネット』がハマる方ならきっと好きなはず。こちらもジム・ジャームッシュ監督による3編から成る夜のオムニバス映画です。『ナイト〜』との構成の違いとしては、3編のそれぞれのお話がゆる〜く繋がっていることです。その繋がり方が絶妙なんです。登場人物たちが交差して新たな物語が始まる訳でも、気持ちいい伏線回収がある訳でもありません。それぞれの話の登場人物たちが、同じ時に同じエリアに居ることが最低限分かる程度に描かれています。その辺の調節具合にもジム・ジャームッシュ監督らしさが感じられるでしょう。

またこの作品では、永瀬正敏さんと工藤夕貴さん演じる日本人カップルが主演的な役割を担っています。作風とうまく融合した彼らのクセのある演技にも注目です。

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