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「ペルソナ」 マーケティング界の誤用?
こんにちは
マーケティング用語で「ペルソナ」ってありますよね。
そして心理学者のユングも「ペルソナ」って言葉を使っています。
けど、よく考えたらその2つの用語が意味しているものが違うなと思いました。今日はその話を少し。
マーケティングのペルソナ
ペルソナを定めるとか。サービスや商品を提供する対象を絞る際に、その人物像を具体化する作業のことです。就活をしていた時に、必死で覚えて使おうとしていたカタカナの1つです笑
ターゲットとペルソナは似ているようだけど違います。混同していたらきっと上司に怒られます
ターゲットとペルソナの違いはだいたい以下でまとめられると思います。(確認のため参考にしたサイトを最後に貼ってます。)
ターゲット…年代や性別、職業などのカテゴリーを設定すること
ex)○○駅周辺に勤める40〜50代の男性サラリーマン、
ペルソナ…ターゲットよりも詳細に、ある人物を仮定して生活の仕方や趣味や価値観などを設定していくこと
ex)経流 曽奈男、35歳、商社勤務、年収1500万、既婚、子供一人、趣味は釣り、拝金主義、etc.
ぼくが捉えている限りでは、こんな感じだと思います。
ユングのペルソナ
ここでやっとユングの話をしたいと思います。
マズローの宗教論で論文を書くために、最近ほかの心理学者の宗教論をも勉強しようと思って、今はユングを基本的な概念から復習しているところなんですが、ユングにも「ペルソナ」という用語が出てきます。
ところが、マーケティングの用語である「ペルソナ」と意味が違うんですね。ユングの方が明らかに先なんですが、それは置いといてユングの方の説明をしましょう。
ユングの言うところのペルソナは、ラテン語のpersona=仮面であり、それはpersonality=人格の語源になってるのですが、樋口和彦先生の著作では以下のように説明されています。
「人間が外気と接触している最も外側の部分を指し、その背後にパーソナリティの全体が隠されている」もの。
「私的な個人の持っている公的(社会的)パーソナリティである。」
例えるなら、○が個人を表しているとして、その丸を示す線をペルソナと呼び、その中に囲まれた空間がパーソナリティです。
他人からの自分のイメージであり(時に責任のようなものも伴うかもしれない)、共同体における立ち位置や役割です。その仮面に従って生活することで社会生活がうまくいくのです。放縦な個人の意のままに行動しては、協調が取れないらしいです。様々な職に与えられる制服もペルソナの一種だと言います。
つまり、具体的な個人ではなく、その個人が含まれる集合体、カテゴリーのことをペルソナと呼んでいるのです。その機能については、まだまだ勉強中であり、複雑なので今日は述べません。
2つのペルソナ
このように見ると、マーケティング用語の(ターゲットと対比されるところの)「ペルソナ」とユングの用語である「ペルソナ」は別のもの、なんなら逆のものを指しているように見えます。
混同しないようにしないとですね。
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<参考>
・ペルソナとターゲット
・ユングの本
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