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老いと食感の相互関係

こんにちは、だいきです。

前回は、老いとは何かについて、イネを例にとってお話ししました。

イネは、茎や葉を茂らせる栄養成長に始まり、
花を咲かせる生殖成長、
最後に、稲穂を実らせる登熟がありました。

これらの過程で、イネの成長が進んでいきますが、
必ずしも身体を大きくすることが成長とは限りません。

登熟のように、茎の残っていた栄養を穂に送っていく様は、
肉眼では捉えられない部分で、
イネが自分の体の中で栄養を供給していて、
その過程に老いを見出すことができます。

老いとは、ステージを変えることであり、
老いることもまた、成長であるとわかりました。


と、ここまでお話ししましたが、

新しいトピックを一つ用意したいと思います。

実際に採れたお米は、私たちの食料になるわけですが、
採れたお米を、玄米として食べるか、白米で食べるかは人それぞれです。

色々な食べ方があるわけですが、
食べ方によって栄養価も変われば、食感も変わります。

今回は、「食感と老い」についてお話ししたいのです。

お年寄りの方で、玄米やハード系のパンをバリバリ食べている方というのは少なく、どちらかというと柔らかいものを好む人が多いと思います。

それは、言うまでもなく、若い人と比べてあごの筋肉が衰え、
健康的な歯も少ないため、噛むのに難儀するからだと思います。

小さな子供もそうですが、
噛む力が弱い人たちにとって、
色々な食感が一度に口の中に入るのはストレスになります。

子どもがより分けて食べるのも、
単純に嫌いだからというより、
食感が苦手で、食べることにストレスを感じている可能性があります。


逆に、大人は一口に色んな食感が無いとストレスに感じます。

クルミやナッツが好きなのも、
そのものの味よりも、食感がアクセントになっているからだと思います。

私はパン屋さんでも働いていますが、
大体、クルミのパンを買っていくのは若い方で、
お年寄りの方はぶどうのパンを買っていかれます。

ずっと、なぜだろうと不思議に思っていましたが、
食感という視点から考えてみると、
ぶどうのパンは、パン生地とぶどうの柔らかさが同じくらいなので、
お年寄りの方にとっては、食べ心地が良いのだと思います。

味というより、食感が食べるものを決めていると考えると、
様々な新しい発見がありそうです。

よく、一日分の栄養素が入っているサプリメントがありますが、
それで食事が無くても生活はできません。

あくまでも食事の補助に過ぎなくて、
食感を楽しめないと、食べている感じがしないのです。

なので、サプリメントを飲んで、
もう食事はしなくて良いと言われても、
口が、歯が、あごが、お腹が満たされていないので、
それで良しとはなりません。

老いは、食感にも影響すると分かりました。

老いを学ぶと、おじいちゃんおばあちゃんに寛容になっていきます。
老いには性質があると分かると、
それだけで相手がどのような状態かを推し量ることができます。

実際に経験していなくても、
お年寄りの方なら、こう思っているとか、
こう考えているなど、

自分の範疇ではなく、相手の立場に立って物事を捉えることができます。

お年寄りの方を大切に、助け合いながら生活していきたいと思いました。

それでは、また!

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