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(作り手視点で)白菜のあれこれを語る

こんにちは、だいきです。

今回は、「白菜」をテーマに、少し話題を展開していこうと思っています。

白菜は、冬の鍋料理に欠かせず、
鍋に入れると繊維が柔らかくなり、
甘くおいしく食べられます。

大根や豆腐と並んで、冬の養生三宝と呼ばれ、
精進料理などで大切にされている野菜です。

そんな白菜なのですが、
実は日本の野菜ではなく、中国由来の野菜で、
英語では、Chinese cabbageと呼ばれ、
明治の初期に日本での栽培が始まりました。

白菜の歴史をたどると、
地中海原産で、丸く結球している形ではなく、
未結球のものが主でした。

それから、中央アジアを経由して、
7世紀ごろに中国にやってきます。

その頃の白菜は、カブとパラチョイと呼ばれる、
チンゲン菜の近種の野菜が自然交雑して生まれたものでした。

茎を食べるカブとチンゲン菜の仲間から、
葉っぱが丸くなる白菜が生まれるというのは、
遺伝子変化がどのように起こったのか、
興味の尽きぬところです。

ただ、この時点ではまだ結球はしておらず、
11世紀に品種改良されて、
今の結球型の白菜が誕生しました。

冒頭で、冬の養生三宝と紹介しましたが、
それくらい白菜は栄養価の高い野菜として知られています。

主には、ビタミンCやカリウム、カルシウムにイソチオシアネートなど、
様々な栄養成分が含まれ、
細胞内の活性酸素の増加を防ぎ、
肌を健康に保つような働きがあります。

イラの畑でも白菜を育てていて、
イラの白菜は、未結球のミニ白菜として収穫しています。

自然農で育てる白菜は、
種まきや定植の時期がズレると、
結球する前に霜にあたってしまい、
未結球のまま一生を終えることになります。

育てるのが難しい野菜の一つなのですが、
未結球でもミニ白菜として美味しく食べることができ、
普通の白菜と同様に、鍋料理や漬物にするのがおすすめです。

実際に育ててみると、
白菜の成長を見守り、大きくなるまで観察するので、
ある種の愛着のようなものを感じます。

同じ時期に定植をしても、
一つひとつ、成長の具合が違い、
大きさもバラバラで、野菜には個性があると分かります。

また、虫に食べられているものと、
食べられていないものがあり、
両者の違いは何だろうと考えてみるのも楽しいです。

せっかく育てた野菜が、
虫に食べられてしまうのは悲しいですが、
それはそれで、自然の作用が働いているという意味なので、
解釈の仕方を変えて、
自然の原理・原則に沿った農法を続けていきたいと思っています。

それでは!



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