『アラブ、祈りとしての文学』岡真理
はじめに:文学作品の存在意義とは今回も、女史の敬愛する、アラブ文学者岡真理さんの作品について述べる。
テーマは文学作品の意義だ。前回女史が紹介した、『ガザに地下鉄が走る日』とは切り口の異なる作品だが、岡真理さんらしい、フィールドワークへの熱意とアラブ諸国への深い知見が存分に詰まっている。
戦争、内線、国家間の経済・政治における闘争、企業間競争etc...世の中は、暴力的もしくは非暴力的な争いに満ち溢れている。このような世界の中で、果たして文学作品なぞ存在する意味があるのか