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ペルーで過ごすクリスマス

任地246日目。水曜日。

ペルーでは本日12月25日は全国的に祝日になっています。さすがカトリック教徒90%以上を占める国。イエスキリストの誕生を祝う日はみんなお休みムードです。

12月25日の誤解

ところでちょっとした豆知識。クリスチャンの方は当然だよと思うかもしれないですが、私はこの27年間誤解していたこと。

12月25日って、イエス・キリストの誕生日では、ないんですよね。

知りませんでした。

イエス・キリストはもっと前に生まれているらしく、12月25日はその誕生を祝う日らしいです。

町で過ごしていると、クリスマスが近くなるにつれこの記事の写真にあるような置物が各家に飾られ始めます。それにまつわる動画を見たのですが、たぶんこの儀式?が行われたのが12月25日のよう。この物語に出てくるイエス・キリストも、生まれたてではないので、私もその物語を見て初めて12月25日がイエス・キリスト教の誕生日でないことを知りました。

多くの日本人は誤解しているかもしれないですね。


私の24日の流れ

とても興味があったクリスマス。どんな感じで過ごしたのかご紹介です。

24日は通常通り仕事。しかしながらみんな気分はクリスマスモードです。

次の日が休みなのもあり、午前中で配属先は締まりました。

みんな帰り際にあいさつで「Feliz Navidad」といってほっぺを合わせてハグをしてくれます。

この日は13時に終わるはずが、12:57には終業のチャイムが鳴っていました。早く帰りたいオーラがぷんぷんで笑います。笑

基本的にはそのあと21時からミサがあって夜12時に集まってご飯を食べるのですが、私は友人に誘われて友人宅で早めの夕飯をいただきました。

基本的にペルーではクリスマスは家族で過ごします(というか恋人のクリスマスは日本だけなのではないですかね)。

この家族で過ごす問題が、実は物議をかもすらしく笑、そのため今回早い食事になったのです。簡単に説明しますね。


もし私に夫と子供がいた場合。

私は家族で過ごすクリスマスは自分の家族と過ごしたい、となります。

夫と子供はもちろん、自分の両親や自分の兄弟。そうすると、自分の両親の家に夫や子供を連れていくことになります。

一方、夫は夫で自分の家族と過ごしたい、となるので、

夫側の両親や兄弟のもとに自分の子供と妻を連れていきたい、となります。

そうなると、どっちにいくんだ?!対決になるらしいのです(なんともかわいらしい)。

あとは離婚をしていたりすると子供はどっちの親と過ごすんだ問題になるらしいのです。

そのため、基本的には24日の夜12時に乾杯をするのですが、場合によっては時間をずらして早めの夕食をとったりして対応することもあるみたい。


私はそのずらして前倒しの方に誘われたのでまず15時にお家にお邪魔して、いろいろ会話をして18時半にご飯を開始。

そのあと20時過ぎに去って私は次はミサに。聖歌隊のメンバーに一応入っているので、集合場所に行ったのですが、すでにミサが始まっており、仲間に入れませんでした(´;ω;`)

そのため、ひとりでミサを鑑賞し、ぼーっと一連の流れを眺めていました。

この聖歌隊には友人Aと友人Cもいるんですが、彼らの音楽が、好きなんですよねー。ずっと聞いていられる。

そのあと家に帰ろうとしたとき、ホストファミリーの親戚家族にさらわれたので、彼らの家にちょっとおじゃまさせてもらい、なぜかプレゼントをもらいました。めっちゃかわいいやつ、嬉しい!

23:45くらいからホストファミリーのもとへ。

12時ピッタリに乾杯して、みんなで「Feliz Navidad」といってほっぺの挨拶をして、桃で割ったスパークリングワインをいただいて、ちょっとお菓子を食べて、終わり。

次はその親戚の家へ。子供のプレゼントタイムです。

クリスマスツリーの下に置かれたプレゼントはそれぞれの子供に当てたもの。そこでそれを配って終わりました。


クリスマスの食べ物とプレゼントと飾り

こちらのクリスマスでは下記のものをいただきます。

・七面鳥(←重要)

・ご飯

・サラダ(←じゃがいもベースです)

・スパークリングワイン

・ワイン

・パネトン

・チョコレートドリンク

とくに七面鳥は一番重要で、みんなクリスマスになると生きた七面鳥を買って家にかくまります。


プレゼントは、大人は交換をしあうらしいですが子供には上に書いたように、クリスマスツリーの下に包装しておいて飾っておいて、その時が来たら渡すらしい。中身も結構豪華でした。

飾りについては上に書いたように、イエス・キリストの誕生を物語る置物とクリスマスツリーと家の中の全体的な飾りつけ(きらきらしたやつとかぱちぱちしたやつとか)が基本。大体の家はそうやって飾っています。

このイエス・キリストの誕生を物語る置物の中にベッドみたいなのがあるのですが、そこに24日の夜、イエス・キリストを置くらしいです。

24日の夜の服装はみんなちょっとドレスアップをしていました。これまた新鮮。


ペルーのクリスマス

キリスト教徒が多数を占めるペルー。クリスマスももちろんイエス・キリストの誕生を心からお祝いするものでした。

24日にイエス・キリストの置物が置かれるからか、

25日には、みんな、イエスはすでに私たちの心の中にいる

という考えになっていて、そうやって考えているんだなーというのがしみじみ伝わってきました。

みんな必ず家族で過ごすのもまた興味深い。友達や恋人と過ごす人なんていないんですよね。

食べるものも飲むものも、家に飾るものも決まっているし、

クリスマスに対してのリスペクトをとても感じました。

彼らがいかにクリスマスを大事にしているかが伝わってきました。


日本のクリスマスをさげすむわけではないけれど、日本は完全に文化、ビジネス化していて、イエス・キリストの誕生を祝うつもりで過ごしている人ってかなり少ないと思うんですよね。24日に関しては恋人の日みたいになっているし、何がまかりまわってそうなったのか知らないですが、ペルーのクリスマスを知れば知るほど、日本のクリスマスが不思議です。


それ以外にもクリスマスにちなんだ不思議なことってたくさんあります。

まずサンタのはなし。サンタクロースはペルーの人にとってどういう認識なのか。フィンランドの先住民サーミがモデルになっていると聞いたことがあるけれど、キリスト教とサンタクロースはどんなつながりがあるのか。

ペルーでもサンタクロースはみんな知っています。でも身近ではないみたい。日本は都合いいからみんなサンタ・コスプレするくらい町にサンタがあふれかえっているけれど、そんな感じの光景は一ミリもこちらにはありません。

日本のクリスマス。やっぱり気になる。どうして恋人の日になったのか。

パネトンの所在。ドイツではパネトン(たぶんほかの名前)みたいなパウンドケーキを時間をかけて食べていくらしいんですよね。25日?までに少しずつ切って食べていくんだとか。そういうのとペルーのパネトンがどういう関係があるのか知りたいです。


長くなったのでそろそろこの辺で。

ペルーのクリスマス、本当に興味深くて本当に落ち着いた時間でした。

家族や仲間で集まって決まったご飯を年に1度食べるって、素敵だなと思います。

私はそもそも「クリスマス=恋人で過ごす日」みたいな印象はなかったけれど、日本帰ってからも家族で過ごす日にしたいなと思います。

そしてなるべく、文化やビジネスになっている日本のクリスマス、実際の由来をちゃんとしって、宗教にちなんだパーティをするなどして過ごしたいなと思いました。それはキリスト教でなくても、日本にいたとしても、そういう一つ一つのイベントごとの意味をちゃんと知ったうえで自分がどういう行動をするのか、そういうところに生活の質を充てていきたいと思いました。

ペルーのクリスマスの過ごし方が好きだし、私もその彼らの信仰心にリスペクトを持ちたいと思いました。

まとまっていないけれど、今日はこの辺で。


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