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落語の稽古

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落語塾での稽古模様を記事にしています。
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#稽古

1on1稽古に立ち合うことが稽古となっている

先日、落語の1on1稽古がありました。参加している塾生が文華師匠に1on1で稽古をつけてもらう日でしたので、稽古会場には文華師匠と塾生一人と僕は立ち合いとして参加していました。 他の人の稽古をみているだけでも稽古になる。と、文華師匠は良く言われます。特に1on1稽古では、細かいところを指導されるので、稽古を観ていて、勉強になります。 塾生が受けている仕草や息づかいの指導を自分にあてはめて稽古をすると、それまでと違った動きや表情になっているのが自分でもわかります。 聴き手

稽古には3つの眼が必要だった

今回、発表会までの稽古は不足していた。結果として稽古量はいつもと同じくらいだったが、何か稽古が不足していたように思う。 やっぱり、自分を観ながら稽古していなかったことになるか。動画を観てそう思った。おもろい表情や目線や仕草など、チェックが少なかった。また事前に動画を撮って確認することも怠った。 いつもは等身大の鏡とコンデンサーマイクを使って仕草と声のチェックをしていたが、今回はそこの稽古ができておらず、客観的に自分を観る機会がこれまでとくらべて圧倒的少なかった。 いかに

最後の稽古

落語発表会まで10日。昨日は最後の稽古日であった。 最後だけあって、メンバーは結構仕上げてきた感であった。文華師匠から細部の指導が入る。この細部の指導には、さまざまな理屈が入っており、メンバーへの指導を横から聴いていても、唸らされる。 そこまで考えて演じてはるのか、しかし理屈を聴くと、そうだよなと思うのである。噺家さんは常にお客さんから見える状況を意識して演じており、違和感を持たせないようにしている。 違和感を持たせると小さなストレスが積み重なり、最後には聴くシャッター

落語自主稽古「二人ぐせ」編

先日、落語仲間と11月21日の発表会に向け自主稽古をおこなった。前回までの稽古時に文華師匠から指導された点の改善と、演じた内容が聴き手に伝わっているのかを確認することを目的とした自主稽古であった。 「いらち俥」の森田さんは、人力車の手すりの持ち方 「二人ぐせ」の伊藤さんは、噺前半の、詰まろかなの解消 各々の課題を確認し、部分部分、演じている意図と受け取った意図を確認した。二番手は伊藤さんの「二人ぐせ」でした。 前回の稽古では、噺の後半を繰りかえし練習していたこともあり、

落語自主稽古「いらち俥」編

先日、落語仲間と11月21日の発表会に向け自主稽古をおこなった。前回までの稽古時に文華師匠から指導された点の改善と、演じた内容が聴き手に伝わっているのかを確認することを目的とした自主稽古であった。 「いらち俥」の森田さんは、人力車の手すりの持ち方 「二人ぐせ」の伊藤さんは、噺前半の、詰まろかなの解消 各々の課題を確認し、部分部分、演じている意図と受け取った意図を確認した。まずは、森田さんの「いらち俥」からでした。 「聴き手に?を出させないように」と文華師匠から指導されて

古典を500回読むのと同じ効果が落語にはあるのではないか

以前、稽古は「最低100回」の話をしました。 稽古100回は素人落語レベルになります。 プロの噺家さんは稽古や本番を合わせると、100回どころではないでしょう。 ネタによっては、500回や1000回以上していることもあるかと思います。 文華師匠は本を読まれないそうです。 ただ、ひとつのネタを500回も稽古や本番をしているとすると、 同じ本を500回読むことと同じだと僕は思っています。 しかも落語のネタは、古典レベルの教養がある(と思いたい)ので古典を500回読むのと同じ

稽古場所に向かう

稽古をどこでやるのか。結構重要です。 家の中でガチでやると、うるさいと家族に文句言われるし、ご近所の迷惑になります。ギリギリお風呂はOKだけども、僕はカラスの行水なので、お風呂の選択肢はない。 早起きして、鏡の前で、ぼそぼそいいながら、稽古をする。ぼそぼそなので、声を張り上げる稽古はむつかしい。 一番の稽古場はなんといっても、車の中である。車の中だと、大声張り上げても、迷惑はかからない。思う存分稽古ができます。 ただし、横づけされた車のドライバーに稽古姿を観られるリスク

稽古あるのみ

落語発表会まで1か月を切った。稽古をしながら登場人物のキャラ設定が固まってきた。 自分が面白いと思うキャラの設定で噺の文脈が変わってくる。同じ噺なのにキャラへの解釈で違う噺に見えてくるところが落語を演じていて楽しいところである。 そう思うと、高座に座って噺するというのは、自分の解釈した噺を聴き手のみなさんに問うている状態なのかもしれない。「ちょ~、聴いてや、最近な、こんなアホにおうてな・・・云々かんぬん」という感じだ。 問える状態になるように稽古が必要なのだと思った。聴

画面の中で稽古する

毎朝、呼吸法の稽古に参加している。15分間呼吸に集中する稽古である。参加メンバーは呼吸に集中しているが、僕は落語の稽古をしている。 音声をミュートで、早朝なので家族を起こさないように小声で稽古している。しかし、主人公が切れるシーンがあるため、声が漏れてしまう。漏らさないように気をつかっているのだが、稽古に気を持っていかれるため、どうしても漏れてしまう。漏れてしまうのを漏らさないようにしているさまが、画面上からメンバーに伝わるようで、噺の内容がわからないのに、吹き出してしまい