最後の稽古
落語発表会まで10日。昨日は最後の稽古日であった。
最後だけあって、メンバーは結構仕上げてきた感であった。文華師匠から細部の指導が入る。この細部の指導には、さまざまな理屈が入っており、メンバーへの指導を横から聴いていても、唸らされる。
そこまで考えて演じてはるのか、しかし理屈を聴くと、そうだよなと思うのである。噺家さんは常にお客さんから見える状況を意識して演じており、違和感を持たせないようにしている。
違和感を持たせると小さなストレスが積み重なり、最後には聴くシャッターを閉じてしまう。そうなると、もう噺を聴いてくれないのである。違和感による小さなストレスを徹底的になくす作業を噺家さんはしているのだ。
僕の稽古も細部の指導をいただいた。唸ることの連発であった。人に話しを聴いてもらうことの難しさをあらためて感じた。
文華師匠から、とにかく口慣らしをして本番に臨んでくださいと言われ、稽古を終えた。まだまだ練習不足だと認識した。
帰り際、参加メンバーから「面白かったですよ」と言われた。本番へ臨むかすかな光が見えた気がした。
もし刺さる根多でしたら、木戸銭歓迎です。寄席代にして、さらなる刺さる根多を仕入れてきます。