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芸術的なゲーム『アクアノートの休日』『太陽のしっぽ』

少し前に
「私が芸術を愛する理由」
という記事を書きました。

この記事の中で
「ゲームも芸術」
と書いたんですよね。

そこで、今回の記事では、
芸術的なゲームを
紹介したいと思います。


最初に紹介するのは、
『アクアノートの休日』です。

※以下、動画のリンクを
 貼っていきますが、
 どんなゲームか気になった人が
 観てくれたらと思います。

'95年にプレイステーションで
発売されたゲームです。

「アクアノート(aquanaut)」は
「潜水士」のことで、

つまり、タイトルの
「アクアノートの休日」とは、
「潜水士の休日」というわけです。

このタイトルもいいですね。

このゲームでは、
潜水士として潜水艦を操作して、
自由に海底の世界を
探索することができます。

基本的には、
ゴールのようなものは
設定されていません。

(一応、マップ上を
 すべて探索すると
 エンディングがあるらしい)

ただただ、美しい海の中を
自由に動き回れるだけの
ゲームなんです。

海底の世界には、
深海魚をはじめ
巨大な生物が
出てくることもありますが、

それらと戦ったりすることは
ありません。

ソナー(音波)で
コミュニケーションを
とることもできますが、

それすらも何かを
達成するための目的が
あるわけでもなく
ただの遊びの要素です。

このゲームをはじめて
遊んだ時は衝撃を受けました。

なんせ、それまでのゲームといえば、
「クリアー」や
「ゲームオーバー」が
必ずあるのが普通でしたから、

このゲームのように、
ただただ自由に動き回るだけで、
おもしろいと思えるのは、
すごいことだったんですよね。


お次は『太陽のしっぽ』です。

これもプレイステーションで
発売されたゲームです。
('96年発売)

このゲームではプレイヤーが
原始人となって、
原始の世界を冒険します。

緑と海しかない世界には、
野生動物がいて、
それを狩ることができます。

植物も食べることができます。
(和菓子のような見た目)

ゲームらしいゲームならば、
ここにいろんな武器や
アイテムが出てきて、

キャラクターを強くしたり
できそうなものですが、

このゲームでは、
そういうものが出てきません。

一応、レベルのようなものも
あるのですが、
それも数値では表示されません。

このゲームも
『アクアノートの休日』と同じく、

プレイヤーに目的を
提示しないゲームなんですよね。
(これも一応エンディングはある)

こういった広大な世界で
自由に遊ばせるゲームが、
当時はなかったので、
かなり革新的なゲームでした。


この二つのゲームは、
いずれもアートディンクという
メーカーから発売された作品で、

同じクリエーターが
手掛けていました。

飯田和敏さんという
ゲームデザイナーです。

飯田さんは、
ゲームに「芸術」を
持ち込んだ方で、

ゲームが新しい
現代美術になると信じて
ゲーム業界に入った方
だったんですよね。

この方については、
次の記事でさらに詳しく
書くことにします。

ちなみに、これらの作品は
以前、私が挙げた
「芸術の三要素」で言えば、

芸術性の三要素
・普遍性がある
・言葉で表現できないもの
・哲学的な題材

「普遍性がある」
「言葉で表現できないもの」
この二つが当てはまる
と思いますし、

受け止め方によっては、
「哲学的な題材」も
感じられるかもしれません。

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