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どのようにテクノと出会ったか(1)YMOのリミックス盤で90年代のクラブカルチャーを知る

最近、いつにもまして、
テクノ系の記事をいろいろと
書いていますが、

'82年生まれの私にとっては、
そのほとんどが後追いです。

当時のことをリアルタイムで
知っている世代の方には、

「なぜ、その年齢で、
 それを知っているの?」
とビックリしてしまう方も
いるかもしれませんね。

この記事では、
私がどのようにして、
テクノの道を辿ってきたのか、
振り返ってみます。

これまでにも何度も
書いていますが、

なんといっても、
私がテクノを知る
きっかけになったのは、

高校3年の時にハマった
YMO との出会いです。

▼詳しい経緯はこちらの記事

私は少し変わった
入り方をしていて、
はじめて買った YMO の CD は、
リミックス盤だったんですね。

そのアルバムは、
'93年に発売された
『HI-TECH/NO CRIME』
というアルバムでした。

これは'90年代前半の
日本での「第二次テクノブーム」
と言われる時代に
発売されたリミックス盤で、

当時、イギリスを中心に
活躍していたテクノ系の
アーティストたちが

YMO の楽曲を
リミックスしています。

このアルバムを通して、
私は YMO の楽曲だけではなく、
'90年代のイギリスの
テクノ系アーティストを
たくさん知ることになったんです。

代表的なところでは、
808ステイト、シェイメン、
オービタル、LFO
といったアーティストがいました。

私がこれを聴いたのは、
2000年のことですから、

このリミックスに参加したメンツは、
2000年当時のテクノシーンとも
また違った顔ぶれだったんですね。

そんな経緯があって、
私は高校時代に YMO だけでなく、

'90年代初期にイギリスで活躍した
テクノ系アーティストの作品にも
触れることになりました。

たぶん、私と同世代で、
テクノが好きな人とも
かなり入り口が違うので、

私の年代で、
このアーティストたちを
知っているのは
珍しい方だと思います。

また、『HI-TECH/NO CRIME』で
重要だったのは、
純粋に楽曲だけでなく、

そのライナーノーツ(解説)も
当時の音楽シーンを知るうえで、
貴重な資料となりました。

このライナーノーツのおかげで、
ビーツ・インターナショナル
(のちにファットボーイ・スリムで
 有名となるノーマン・クックが在籍)

電気グルーヴ、
ソフトバレエといった
アーティストも知ることになります。

彼らはこのリミックス盤に
参加しているわけではありませんが、

当時のテクノシーンを代表する
アーティストとして、
その名が挙げられていたのです。

※厳密に言うと、
 電気グルーヴは中学生の頃から
 知っていた。
 テクノ系のバンドと認識したのは、
 このライナーノーツがきっかけ。

振り返ってみると、

テクノ系のアルバム、
特に海外アーティストの
日本盤の CD には、

解説者によって
丁寧に書かれたライナーノーツが
充実しており、

私にとっては、
そういったものも音楽を知るうえで、
重要な手掛かりになりました。

こういった文化は、
海外ではあまり主流ではないそうで、

(確かに自分が買った輸入盤を
 思い出すと、
 歌詞とクレジットのみで
 解説は付いていなかった)

どこかで海外のアーティストが
日本盤のライナーノーツの親切さを
絶賛しているのを
見たこともありますね。

日本では当たり前過ぎて、
見過ごされがちですが、

ライナーノーツの充実ぶりも
日本の音楽シーンの成熟度を
高めるうえで、

重要な役割を果たしたのは、
間違いないでしょう。

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