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『進撃の巨人』は一つの文学作品である

『進撃の巨人』のレビューを
投稿しました。

この作品に関しては、
妻の強い勧めがなかったら、
最後まで読むことは
なかったかもしれません。

というのも、私は、
映画でもドラマでも、
物語重視じゃないんですね。

どちらかというと、
その作品で描かれている

世界観や映像が
好きかどうかが、
観る決め手になるんです。

マンガの場合でいえば、
「絵」が好きかどうかが
かなり大きい比重を
しめています。

私の個人的な好みでいうと、
『進撃の巨人』は、
そんなに好きなタイプ
でもないんです。

実写の映画版は観ましたし、
今でも好きな作品
ではありますが、

だからといって、
原作まで読むほど、
ハマったわけでもないんですね。

しかし、妻いわく、
この作品は妻がこれまでに読んだ
マンガの中で、

「1、2を争うほど
 よくできた話だった」
とまで言うので、

「そこまで言うのなら」
ということで読んでみました。

(ちなみに、妻は、
 そんなにたくさんのマンガを
 読んでいるわけではない。
 『ワンピース』や
 『ハンター×ハンター』が好きで、
 今は『東リベ』にハマっている)

結果、最後まで読んでみて、
良かったと思っています。

というのも、レビューでも
敢えて書きましたが、

本作は途中で読者が
挫折しやすい性質がある
と思うんです。

まず、本当におもしろくなるまでに、
読みこなさなければ
ならない分量が
圧倒的に多いんですね。

私が数年前に読んだ時に
書き残していた感想をみると、

12~13巻までは
「まずまず」といった感じ、
と書かれていました。

しかし、それ以降は、
夢中になって止まらなかった
ということも書かれていたんですね。

最初は、いまいち
わからないところもあったり、
なかなか進みませんでした。

逆に、全容がわかってくると、
圧倒的なおもしろさがあります。

それでは、おもしろくなる巻から
読めばいいのかというと、
たぶん、それでは、
このおもしろさはわからないでしょう。

あくまでも、
前半の少々難しく感じる場面も
しっかり読んでこそ、
後半のおもしろさがわかるのです。

これは「マンガ」としては、
結構、不利な構造です。

連載の作品に顕著ですが、

毎話、毎話に見どころがあり、
常に読者を惹きつけていく
タイプの作品が、
人気を得やすいんですよね。

それと比べると、
『進撃の巨人』は、
前半で脱落者が出るほどの
難しさもあります。

こういった構造は、
「マンガ」よりも「文学作品」に
多くありそうな気がします。

序盤は難しく感じても、
読んでいるうちに
段々と魅力がわかってきて、
最後に一番おもしろいところがある、

というのは、
「文学作品」では
多くあるんですよね。

実際、『進撃の巨人』は
最後まで読んでみると、

「生命」「人類」「歴史」
といった壮大なテーマを
扱った作品でもあることがわかり、

かなり「文学的」な作品だと思いました。

具体的なことが
何も書けていないんですが、
長くなりそうなので、
次の記事に改めます。

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