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海外勤務の夢を実現させる3つのポイント! (続編)

前回は、海外勤務の夢を実現させる為の一つ目のポイントとして、英語力について書かせて頂きました。今回は残りの2つについて。まずは、カナダと日本の広告会社勤務で学んだポイントから。

板挟み力のUP!

日本人である、ということとは直接、関係せずに勤務可能な場合(例:技術者などの専門性の高い職種)を除いて、日系企業で働く場合に、日本人であるわれわれには、海外支社の状況を日本の本社に伝えたり、逆に、本社からの指示や連絡事項を海外支社の同僚に伝える、と言った日本とカナダを繋ぐ業務が多いと思います。

その際に、日本と海外の「板挟み」になることが良くあります。やっかいなのが、それぞれの文化的背景や商習慣、考え方から、日本、及び、海外の双方が「正しい」ことを主張している場合です。

例えば、私の勤務する広告業界の場合、日本では広告の企画プレゼンというのは、クライアントからのオリエン内容に網羅的に(拡大解釈して?)応えるプレゼンテーションを行うことが多いです。プレゼンの案数でいうと、A方向からC方向まで少なくとも3案は必要。別の言い方をすると、クライアントが意思決定するためには「選べる」ことが重要なのです。

一方、アメリカやカナダでは、事前に、クライアントと具体的なオリエン内容についてお互いに同意し、それから企画作業に入るため、プレゼンテーション時には一案のみ提案、ということも珍しくありません。オリエン内容に対して、事前に同意があるが故に、それに対してベストな案はこれです!、と一発回答をするのです。

プレゼンした海外の広告会社としては「ベストな案」を考えてクライアントに提案するのが、クライアントへのサービスや広告会社としての存在意義であり、それをクライアントに「選んで欲しい」と複数案をプレゼンする方が、むしろ広告会社としての誠意や努力が足りなく、ベストな案を考えついた以上、セカンドベストの案を企画する意味が分からない、と考えているのです。

ただ、日系企業に一案のみを提案すると「企画努力を惜しんだのでは」とか「1案では決められないので、複数案を考えて再プレゼンして欲しい」とクライアントから言われます。

うーん、どちらも正しい、というか、理解できる。そして、その調整が、海外勤務している日本人である自分に双方から期待されている役割。。。

企画プレゼンに限らず、上記のような双方の主張が理解できる状況下での「板挟み」は頻繁におきます。この時に、お互いに納得いく結論を導くために、それぞれの意図や背景に沿った説明を行う能力が求められます。良い意味での(?)二枚舌戦法です。

日本側の要望を外国人にも納得できるように、逆に、外国人同僚の主張を日本にも納得できるようなカタチで説明するチカラの育成には、現場を踏むのが一番早いとは思いますが、以前にご紹介した本「異文化理解力 – 相手と自分の真意がわかるビジネスパーソン必須の教養(著:エリン・メイヤー)」などで、知識として文化やコミュニケーション方法、商習慣の違いなどを学習すると良いと思います。

ネットワークづくり

駐在員として派遣されるにしろ、ローカル社員として採用されるにしろ、海外で勤務するには、先ずはそのポジションを獲得しないことには、話しが始まりません。

まず、駐在員の場合ですが、駐在員として選ばれるには、企業によっては年齢や立場がある一定の基準に達していないとチャンスが得られないのかもしれませんが、そこに達する前からでも、上司や同僚に海外勤務の希望があることを主張し、根回ししておくことは大変重要だと思います。私の経験から言えば、日頃の業務で実績を積みながら、「海外勤務したい!」と主張し続けた結果、「声の大きいヤツが勝つ」の法則(?)の通り、希望を実現させている人が非常に多いと思います。

また、海外企業のローカル社員として採用されるために、日本で日頃からできることとしては、ネットワーキングづくりがあると思います。一つの良い方法として、日本で行われるコンベンション(トレードショー)に参加し、そこに来場している海外企業の人との人脈作りが挙げられます。来日している外国人は、日本とのビジネスに関心がある、ということであり、また、自分が専門とする業界のコンベンションであれば、自分の経験や人脈が、そのトレードショーに参加している外国企業にとって魅力的である可能性も高く、人脈を構築できれば、ローカル社員としての採用や、すくなくとも、海外勤務の第一歩として、日本支社勤務への切符を手に入れることも十分に可能だと思います。

まとめ

以上、海外の日系企業で働くことについて書かせて頂きましたが、これからの時代、日本で一つの会社に勤め上げることが、自身の能力やネットワークが限定的となってしまって大きなリスクにもなり得ます。少しでも興味があれば、海外勤務のチャンスに向かって一歩を踏み出してみることをオススメいたします。一緒に、がんばりませんか?

おまけ情報:「海外で暮らす父親が発信!子供に授けたい教育」をテーマに、世界ナンバー1とも言われるカナダの教育について「イキヌキリョク」というサイトで書いています。よろしければ、ご覧下さいませ。リンク:イキヌキリョク

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