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「社会人になる」ことへの不安を受け止め、一緒に考えるシンポジウム

私が所属する小さな団体で、8/29(土)にシンポジウムをするんです。オンラインで。テーマは若者とオトナの対話。これまでに、何回か会場でのシンポジウムを開催してきました(ヘッダーは昨年の様子)。今年はコロナの影響で初のオンライン開催です。準備は大学授業のスライド作りと並行していてきつかったあ(^-^;

↓↓下記の画像は詳細・申込サイトにリンクしてます

200829シンポ最終確認_ヘッダー

シンポジウム開催のきっかけ

大学の授業で、オトナになるということ、働くということ…などを扱ってブレイクアウトで話し合い、全体共有をしていくと、いろいろな”語り”が出てきます。もちろん、本音が語れるようになってきてからこういったテーマに入るのですが、そこまで醸成していくのがなかなか難しいクラスも。

私は現在、四年制大学2校でキャリア教育系の授業を持っています。1校は選択科目で「抽選で履修できる」クラスと、もう1校は必修科目の再履修クラス。特徴が二極化しているのでアレだけど、「働く意味について、私は社会貢献が…」などと言う学生も、実は働く世界への移行が怖くてたまらなかったり、不安を抱えていたりする。そういう学生は、どちらの学校にも(もっと言うと、これまで勤務してきた非常勤大学にはどこにでも)いる。

「まあ何とかなるだろう」と言う学生もいるし、「なーんも考えてない!」というすがすがしい学生もいます。不安を抱えていないなら、それでいいのです。でも、必要以上に怖がり、なかには社会に出たくないがために「大学院への進学を考えている」と答える学生もいます。でも、何のために進学したいのかは、言葉にならない。

「大学を卒業したら仕事をしなくてはいけないのはわかっている。親も安心させたいし。でも、本音を言うと、卒業したくない。働くことに前向きになれない」…そう話す学生の話を聴いていると、彼らの多くがアルバイトから社会というものを見ていることが多く、さらにその経験はあまりいいものとして残っていないみたい。社会との接点が、アルバイト「しか」ないのも残念です。

学生たちからしかその状況を聞いていないので一方的だけど、成果が出せずにめちゃくちゃ怒られたり、社員に信頼されて仕事を任されることはうれしいけど、時間超過で勤務させられたり、責任の重い仕事を任されたり…という経験をしているよう。「だから、できるだけ責任のある仕事はしたくない」と言う学生もいます。

アルバイト「先」の話もちゃんと聞かないとだけど、学生たちが自分の不利益だけを誇張しているようにも聞こえない。アルバイト先も余裕がないんだろう。それは、人員だったり、心だったり、上に立つ立場としての心構えだったり。

200829シンポ_写真版

↑ 当日の登壇者さんをちりばめたのも作ってみました。この画像は登壇者のプロフィールページにリンクしてます

ちょうどそんなことを思ってた時に、児美川先生の”存在”を教えてくれた「地元のオヤジ」こと山下勝也さんも同じように感じていたらしく、児美川先生に相談。先生がタイトルを決めてくれてここまできました。ちなみにこの2つのヘッダーデザインはわたくし。学生から「『どゆこと?』の文字が、自分の気持ちを表してます」って言われました(笑) 時間をかけて作った甲斐があったぜ。

「そんな世の中にしたのはオトナが悪い」とも言いたくない

私が話を聴いている学生はあくまで一部だけど、先の見えないこの時代に、社会人となることへの漠然とした不安は計り知れないだろう。私がいま学生だったら、やっぱり不安に押しつぶされてしまうかもしれない。「不安があるなら行動するしかないじゃん」と突き進むタイプの私でさえ。

一方で、よくあるのが「若い人たちが〇〇しないのは、オトナがそういう世の中にしたのが悪いんだ」っていう説。あまり好きじゃないです(^-^; たしかに、行政・政策の面ではそうなんだけど(ここははっきり言った)、学生や若者と同じ街、同じ生活圏のなかですれ違っている「そこらへんのふつーのオトナ」だって、バブル崩壊を機に先の見えない時代に突入し、そんな中をなんとか頑張ってきたと思うんです。

1980年代まで流行っていたスポコンものじゃあるまいし、根性論だけで世の中を渡れる人(もいるんだろうけど)だけではないですよね。

「社会に出る・社会人になるのが不安だ」という学生や若者の声に耳を傾けることが、オトナの私たちの生き方・働き方のヒントにもなるんじゃないかなぁと私は思っています。もちろん、他の登壇者はそれぞれに、このシンポジウムの意味付けを行っています。参加者様の参加動機もさまざまです。

第1部は若者たちの対話、第2部はオトナたちの対話、第3部は若者とオトナの対話。モデレーターは児美川先生。コメンテーターに田澤実先生という豪華な布陣。
(個人的に、児美川先生がどんなふうにモデレートしていくのかも楽しみ! 田澤先生も、ご研究のなかから興味深い話を落としてくれるそうです。打ち合わせ時にめちゃくちゃワクワクしました。さすがです)

【シンポジウムの概要】
◆日時:2020年 8月 29日(土) 13:00~15:40(終了予定)
◆配信方法:Zoom(前日に申込時のメルアドにZoomURLを送信します)
◆参加費:チケットA…無料
     チケットB…ブックレット2冊組つき 20名
◆申込方法:下記サイトから参加チケットをお申し込みください
   https://u-career-youth.peatix.com/
◆プログラム概要:
 第1部 若者はかく語る
 第2部 オトナたちはこう考える
 第3部 世代を超えて対話してみる
 対話を振り返って ―児美川教授、田澤教授から
*第1部と第2部(あわせて60分程度)、休憩をはさんで第3部(60分程度)を予定
*野浪は司会です。トチらないように気を付けないと…。

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