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公開講座「3.11伝承を活かす・学ぶ」レポート

去る2月26日、シルバーセンター交流ホールでせんだい豊齢学園公開講座が行われました。「伝承」が災害から命を守るためにどのように活かされているか、豊富な調査資料を基に 東北大学災害科学国際研究所 准教授の佐藤翔輔さんに講演いただきました。


皆さんは、どのような「伝承」がより効果があると思われますか?
記念碑でしょうか、新聞やテレビ等の報道でしょうか、学校や地域の活動からでしょうか。
講演から一部ご紹介します。津波常襲地域での調査から過去の津波について何で知ったのか尋ねたところ、「両親から聞いた」という回答が最も多く、次いで「報道メディアや本などを通して」、「祖父母から聞いた」が多かったそうです。石碑などの記念碑を見て知った人は少なかったことから、主に、人から人へ伝わっていることがわかります。


後半で紹介された、「語り部」の実験結果が未来への光を見る思いでした。

語り部の活動をさまざまな方法で聞き手に体験してもらいます。
① 災害当事者の語り部から ②非当事者の語り部から ③音声のみ ④映像 ⑤文章
このうち、直後に最も記憶に残ったのは、③音声のみ、でした。
時は経過して、8か月後。
聞き手が最も多く思い出したのは、意外なことに、①当事者からの語り部から、続いて、②非当事者の語り部からでした。
当事者からその弟子へと広がっている語り部の活動は、これからも「伝承」に大きな役割を果たしていくことでしょう。

古来行われてきた”人から人へ”伝えていくこと。
未来の災害対応のため、家族、身近な人へ伝えることから始めたいですね。


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