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椅子で作業する姿勢について

前回は、僕が考える姿勢の全般的な内容について記載しました。今回は、少し掘り下げて“作業中の椅子に座る姿勢”について書きます。

▪️今回の記事の概要
・理想的な椅子の座り方と周辺環境
・坐骨の見つけ方、意識の仕方
・実は気が付いていない環境要素が座る姿勢に与える影響

上記の記事にもありますが、2011年の調査によると日本人は世界の中でも平日の座位時間が多い事が指摘されています。特に現在は、リモートワークなども増えている方も多いため、通勤時間の減少に伴い1日の中でも座っている時間も多くなっている方も多いのではないでしょうか?上記記事にもありますが、座る時間が長いことは健康面へのリスクを高めます。今回は、“座る”ことへのセルフケアを中心に記事を書いていきます。

理想的な座り姿勢と周辺環境

多くの方の仕事場面として、デスクワークでパソコン作業が中心となると思います。理想的な座り姿勢、デスク周りの環境調整は下図を参照下さい。理想的な姿勢が保持できないから、身体を悪くすることはありません。しかし、理想的な姿勢を知っていると姿勢が崩れた時にその位置に姿勢を修正する事が可能となります。臨床場面でもモニターの高さや椅子の高さなどデスク周辺の環境調整を行う事で腰痛、首の痛みが軽減するということも経験します。

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“予防と産業の理学療法”より引用しました。上記の図が一般的なパソコン操作姿勢の良い姿勢とされています。環境面についての調整が多く記載されており、自分と周辺環境との距離や角度について記載されています。それよりも簡単に座っている姿勢を修正したいと考えたら、「坐骨に体重を乗せる」「背骨をそらさず、上に伸びるイメージを持つ」この2点を意識してもらうと良いと思います。

坐骨の見つけ方

坐骨は、読んで字のごとく「座る(坐る)骨」と書きます。体重を支えるための骨ですので、坐骨に体重を乗せると身体が伸びやすくなってきます。坐骨は下の図の緑の丸で囲った部分になります。下の図は、骨盤・股関節を正面からみている図になります。

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① 座っている椅子に浅く座ります。
② 骨盤を少し起こします。(軽く立てるイメージです。腰は反らないで下さい)
③ お尻の硬い骨に体重が乗っていることを感じられると思います。
そこが探している“坐骨”になります。坐骨に体重がかかって座ると、下の図の様に骨盤の上に背骨が乗って、その上に頭が乗る様な状態になります。(背景処理が少し雑になってしまい申し訳ありません)
分かりにくい場合は、お尻の下に指を入れて確認しましょう。指の真上にある硬い部分が坐骨になります。逆に腰を反りすぎて骨盤を起こしすぎると、指先で感じていた坐骨に体重が乗る感覚が無くなってくることを確認してみて下さい。

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④坐骨を見つけたら、下の図の様に左右の坐骨に交互に体重をかけてみて下さい。体重のかけ方は、小さな振幅で大丈夫です。可能であれば両肩を結ぶ線が並行のまま左右への体重移動を行って下さい。現在、腰やお尻などに痛みがある方は無理に行わない様にして下さい。
右の坐骨に体重が乗ったら、左へ体重移動と軽く繰り返してみて下さい。どちらか一方にかける事が目的ではなく、左右の動く幅を知る事で真ん中をイメージしやすくする事が目的です。

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デスクワークでの姿勢の修正の方法について

前回の記事でも書きましたが、20分が1つの基準となります。
理想としては20分毎に姿勢を変えてみて下さい。しかし厳密に20分毎に姿勢を変えるのはなかなか大変だと思いますし、理想的な姿勢のまま作業を続けるというのも無理があるかと思います。ですので、ここでは20〜30分に1度前述した「坐骨で座る姿勢」に座り方を修正する方法を提案したいと思います。

意外と気がつかない環境面が座っている姿勢に与える影響

意外と皆さんが気がつかないクセが実は身体への負担を強めていることもあります。環境面が大切なのは、今回の記事の内容でもご理解いただけていると思いますが、デスク周囲の環境でどうにも出来ない場面も多いと思います。
例としては、モニターが正面に無い場合、マウス操作が多い場合、電話の受け取りが多い場合、同じ方向への振り向き動作が多い場合、日差しが眩しい、冷房がよく当たる場所にいる場合、片方のお尻のポケットにお財布が入っている場合など環境面によって身体の使い方が変わることも多くあります。
次回の記事では、もう少し具体的な環境面への対応や生じやすい症状についての対応なども踏まえて書かせて頂きます。

まとめ

理想的な座り方、デスク周囲の環境調整を知っていただく事で、一つの基準になると思います。常にその状態をキープするのは現実的ではありません。そこで今回はご自身の身体に気がつく一つのポイントとして坐骨で座る意識をご紹介させていただきました。坐骨を感じるための運動も紹介しましたが、腰痛がある場合などは無理せずに行ってみて下さい。最後にご自身の座り方は周辺環境にも影響している場合があることを紹介させて頂きました。次回の記事では、僕が過去に経験した話を中心に対応や状況を書かせて頂きたいと思います。

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