見出し画像

怒られた日の日記

しばらくnoteから遠のいていたけれど、今日は無性に書きたくなってしまった。

理由は久しぶりに人から怒られたからである。

相手は私の上司で、私史上、最も苦手とする相手である。その人一応仕事はできるのだが、とにかく態度が威圧的。部下のミスを見つけようものなら

「これ違うんだけど」

そういいながらズンズンと近づいてくる。聞いた人にしかわからないが、言葉の端から苛立ちがにじみでている。

「すいません。すぐやり直します」

そこに言い訳を挟む隙はない。(自分なりの理由があっても、どうせ私の言い分なんて聞いてくれないしな)そう思いながら私と上司はディスコミュニケーションのまま、今に至る。

それでも今まではのらりくらりで上司の苛立ちをかわしてきた私ですが、今日ついにその日が来てしまった。

「〇〇さん、あの作業やらなさすぎ。少しはやって。」

私がある作業に入ってないことがバレた。

「みんなでやったら早く片付くし、俺も自分の仕事できるじゃんか」

そういわれた時、私は別の部署の人に質問中だった。そこをわざわざ追いかけて、しかも割り込んで言ってきた。

言われた時は「わざわざ今ここで言うの…?」という疑問でいっぱいで、徐々に怒られている自覚と知らない部署の知らない人が大勢いる前で怒られた恥ずかしさで悲しくなった。

色々言いたいことはあったのに、「すみません、やります」としか言えず、帰って机の上に無造作に置かれた「作業」の束にただ黙々ととりかかるだけだった。

作業の束をやりながら、頭の中で言い訳を繰り返す。
「たしかに今までやってませんでした。」
「でも私、サボってるわけではないです。」
「その時間、私しか担当してない仕事をやる時間にしてました。」
「私がその仕事ができなかったから、誰がやってくれますか。」

そんな発言権はないので、黙々とやるしかなかった。私はただの頑張ってないやつ。そう思われてるんだろうなと漠然と思って顔が熱くなった。


帰り道、新宿のIKEAに寄った。
嫌なことがあった日はまっすぐ帰らないで寄り道したほうがいいと、YouTubeで見たどっかの占い師の先生が言ってたからだ。なんか寄り道すると悪い気がどっかに行くらしい。細々とした雑貨を買った。夕飯、お腹なんてこんな気分じゃ空かないよーって思ってたのに「天下一品」の看板の暖かな光に吸い寄せられて、チャーハン定食をきめる。

怒られてもうまし

食欲ない…とか思ってた自分が嘘つきすぎて笑える。

家までの帰り道、かける音楽は最近好きなYMO、でも久しぶりにロックなのもいいなと思ってゆらゆら帝国、電気グルーヴのピコピコ系音楽を聴く。

しかた無いなと分かっていながら
どこかイマイチわりきれないよ
先を思うと不安になるから
今日のトコロは寝るしかないね

電気グルーヴ「N.O.」

マスクの下でこっそり口パクで口ずさみながら、ふと、今のこの感情に名前をつけるとしたらなんだろうと思った。悔しさとか、悲しさとか、怒りとか、ありきたりな答えしか浮かんで来なくて、でもなんかそれでいい気がした。ありきたりだからこそ、言葉にならないもやもやとしたものが片付いていく気がして、こうやって言葉は人の心を救うこともあるんだなと思った。

今はもう開き直って「なんか私悪くなくない?」までの境地に達した。結局どんなに怒られてもゴールはここだったりする。おしまい


一度はサポートされてみたい人生