マガジンのカバー画像

市民のための救急医療セミナー

6
あなたの周囲の人・大切は人が急な傷病になったとき、多くの場合はパニックに陥ってしまいます。 いざというときに落ち着いて行動するには「頭の訓練」が欠かせません。 このマガジンでは様…
運営しているクリエイター

記事一覧

医療インストラクショナル・デザインを用いた認知クイズの創り方、など

医療インストラクショナル・デザインを用いた認知クイズの創り方、など

このシーンの状況は、

小学校のクラスで遠足にでかけました。クラスにはアナフィラキシーがありいつもエピペンを持っている女の子がいます(フォトの女の子)。学校の先生(フォトの右側)はもちろんお友達もそのことを知っています。

遠足ではお家からお弁当を持参しています。アナフィラキシーのある子のお母さんはアレルゲン抜きのお弁当を作って持たせています。

でも遠足ではおかずの交換が行われることもあります。

もっとみる
「蜂に刺された!」って、誰が診るのか?

「蜂に刺された!」って、誰が診るのか?

このお話、ジョークのようで実話です。

ちなみにタイトルのフォトと以下のお話は直接関係はありません。フォトのムービーは「下校中の蜂刺され」アナフィラキシーショックの学習ムービーです。

この話を聴きながら思い出したのは「生きる」(黒澤明1952年)のワンシーン、役所に陳情にやってきた主婦グループが担当課が違うという理由であちこちたらい回しされ、最期に最初の課に戻ってくる一幕。以下、「生きる」とその

もっとみる

家庭で起きている中毒、クイズの正解と解説

先程、クイズに挑戦していただいた方は正解をチェクするとともに、クイズに正解するために必要な知識を確認してください(日本中毒情報センターにある情報を利用しています)。

クイズ1 子供、高齢者の事故で誤っているのはどれか
正解 4

クイズ2 タバコによる誤飲事故の防止で正しいのはどれか
正解 3

クイズ3 ボタン電池による子供の事故で誤っているのはどれか
正解 4

上記のクイズに正答するために

もっとみる

家庭内で起きている誤飲事故(中毒)を防止しましょう・まずクイズに挑戦してください。

公益財団法人 日本中毒情報センター(Japan Poison Information Center、http://www.j-poison-ic.or.jp/homepage.nsf)から身近な中毒の話題を取り上げたいと思います。

中毒では、まず、予防が重要になります。以下のクイズで家庭内で起きている誤飲事故についての知識確認に挑戦してください。

回答と解説は次の記事で配信いたします。

クイ

もっとみる

救急クイズ:正解

山田さん、70歳男性、若いときから高血圧、糖尿病を指摘されるが放置。10年前に心筋梗塞で入院。その後急性心不全で何回か入院したことがある。あるときは自宅の2階に上がるとき階段の途中で息が切れてしまい、しばらく休むくらい調子が悪くなったことがある。調子が悪いので病院に行くと慢性的な心不全状態で労作時には心不全が急に悪くなると言われ、強心剤を処方された。現在は日常生活は何とか自分でできる。
普段の状態

もっとみる

救急クイズ:以下の山田さんの状態をどのように表現すればよいのでしょうか?

いつも元気に通勤している50歳の男性が駅の階段を上っていて急に胸が苦しくなった・・・

サッカーをしていて右足首をひねった・・・

この2つの状態は急な病気やけがに相当するので、119番通報の対象になったり、救急病院を受診する妥当な理由になります。

では次のケースはどうでしょうが、この状態は急な病気に該当するでしょうか・・・

山田さん、70歳男性、若いときから高血圧、糖尿病を指摘されるが放置。

もっとみる