『はて知らずの記』の旅 #5 福島県・福島(文知摺観音・松原寺)上
(正岡子規の『はて知らずの記』を頼りに、東北地方を巡っています。)
山の上の神社 福島駅の東口には芭蕉と曾良が立っていた。信号を待つ間、写真を撮ろうかと、銅像の前でポケットの中にスマートフォンを探ったが、やめた。これは芭蕉ではなく子規の足跡を辿る旅なのだ。
百貨店が消えた空虚を右に見ながら進んだ。大きな通りにぶつかった。信夫通りと云った。左に折れて北上した。けやきの樹が並んでいた。
行く手には緑の斜面が見えている。福島市のシンボルと云ってよいだろう、信夫山だ。
はるか