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3度目のW杯直前解任ハリルホジッチ監督、世の中はコミュニケーションが大事とわかる解任理由について

(※この記事は8分で読めます。約2,500字)

おはようございます。
いつも読んでくださる方々、フォロー、スキしてくださる方々、ありがとうございます。

先日、サッカー日本代表に馴染みのある方のニュースが挙がりました。

2018年ロシアワールドカップの予選にて、日本代表を指揮していたハリルホジッチ監督がこの度、モロッコ代表の監督を解任されることとなりました。

日本代表の時もW杯2か月前に解任となり話題となりましたが、これで通算3度目のW杯に出場を決めたのに解任されるという記録を打ち立てました。

なぜ予選でW杯出場という充分な結果を残しておきながらこのような状況になってしまったのか、推測の域にはなりますがコミュニケーションに問題があるのだなと思います。
ここからは個人的な考察を述べます。

1.なぜ解任に至ったのか

モロッコ協会から解任理由について「協会と監督との意見の相違」と回答されていました。
要約された内容としては、直近の試合の結果が不振なのと呼んでほしい選手を呼ばない為。

どこかで見た内容だなと思ったら4年前の日本代表の時も似たような内容での解任でした。
4年前の日本代表監督解任理由については、W杯直前の試合結果が悪かったことによる成績不振と選手達とのコミュニケーション不足が原因。

4年前にも同じことをしてまた同じことを繰り返すのはなぜなのか?
そこにはハリルホジッチ監督のこだわりが原因だと思われます。

2.徹底したリアリストと信念

日本代表着任時にもありましたが、ハリルホジッチ監督は何事も徹底しています。
フィジカル重視で徹底した守備からのカウンターサッカーが戦術。
そのために選ぶ選手はフィジカル、身長が高い選手に偏る。
また規律、ルールがガチガチで合宿時から自由を許さないほど徹底した管理体制で軍隊かのようにチームを率いる。


サッカーは体を当てるスポーツなので足が速いまたはガタイが良いのは有利だからです。
規律を厳しくするのも、戦術を叩きこむためには余計な事を考えさせないで浸透させるには手っ取り早いのです。

この行いは、弱いチームが勝つためには最短で効果があります。
なのでハリルホジッチ監督は勝つためにできることを徹底しているだけであり、上記の戦術に合わない選手は呼ばなくなるだけ。
そしてご自身で強くできる確信があるからこそ、スター選手を入れてしまうと自分のやりたいことに合わない可能性もあるのであえて呼ばない選択をしている。

そのために雇い主の協会、チームから何を言われようとも自分の呼びたい選手を呼ぶ。
勝つためにを徹底しているリアリストなのです。

このやり方で4回連続W杯を出場を獲得しているのですから、方針とこだわり自体は結果になることは証明できています。

3.コミュニケーションが下手すぎる

ではなぜ4大会連続でW杯出場を果たし、アルジェリア代表ではベスト16という実績を持ちながら3回も直前になって解任、クビとなるのか?

解任した3ヵ国共通していたのは、コミュニケーションの相違と答えていましたが要は、協会側としての本音は呼んで欲しい選手を呼ばない監督のやり方に不満があったため。

ハリルホジッチ監督はスター選手に頼らないスタイル。
日本代表の時も自分の意思で選手を選べないと会見で愚痴をこぼしていたくらい、自分ですべて決めたがる。

日本の時は主軸であり顔であった本田選手、香川選手、岡崎選手を外したが、結果選手たちに不信感が生まれ反乱が起きました。
コートジボワール代表の時も、国の英雄であるドログバを外すということを行い、今回のモロッコでも人気も実力もある選手を外すということをしている。

監督に選手を選ぶ権限はあるのは間違いないが、今やサッカーは大きなビジネスでもあるので雇い主である協会、スポンサーの意に沿うようにする必要もあるのです。

いざ試合が開催されても観客としては見たい選手がいないから見なくなる、会場に来なくなるとグッズの売り上げ低下に、スポンサーは広告に使用している選手がいないので広告費の無駄が生まれる。

ハリルホジッチ監督は己を貫きすぎるあまり、選手、協会とのやり取りのコミュニケーションに問題が生じるのです。
その国の言葉を覚えようともしないで全て通訳に任せるスタンスの為、選手と仲良くなろうとはせず線引きをする。

少しでも譲歩できていたら違った結果になったと思います。

4.見ていてつまらないサッカー

正直カウンターサッカーは玄人好みのサッカーのため、観ている方はつまらない、選手たちも縦にポンと入れるサッカーは守備に追われるのが前提で、攻撃に華がない。

イタリアみたいに1-0で勝っても喜べるような文化ができていればよいですが、サッカーはやはり点が入るのが一番見たいのに入らない。

正直お客が見たいのは点の取り合いです。
その次はパス、ドリブルで相手を抜くシーン。
守備にもスーパープレーなどありますが、それはピンチから来ているものなので楽しめるプレーでは無い。

またフィジカル重視のカウンターサッカー、規律をガチガチに固めるのは戦術のベースもないような国、チームだと効果的なのですがある程度できるチームだと逆効果。
勝っているときはいいのですが負けが重なると途端に不満が溜まります。

コートジボワール、モロッコ、そして日本代表とそれぞれ大陸内では実力は上位のチーム、大陸予選だと守備に回るより攻撃をする方が多い。
ボールキープがむしろできるのにあえてカウンターサッカーをする必要はない。

だから選手たちもやりたいことであれば不満はないが、一般的に見てもやりたいサッカーではないので、負けるにしてもストレスの幅が大きく違います。

そして負けても責任を監督がおわず選手に、しかも庇うより自分のやり方についてこれないことに文句が出る。
選手たちが反乱したくなるのもうなずけます。

さいごに

4大会連続でW杯出場を勝ち取った監督ということでそれも記録ではございますが実際にこのような解任が3回も起きているということについて、ハリルホジッチ監督自身がどう考えているのかは気になるところ。

信念を曲げたくないのであれば、W杯に出たことがない国を率いるか、または1部を目指すようなクラブチーム彼のこだわりを認めてくれるところもあるとは思います。

やはり選手も人間なのでどこまで許容できるか。
同じようなやり方のスペシャルワンと呼ばれるジョゼ・モウリーニョ監督は、クラブチームでとはいえ雇い主に尊重しながらもチームの選手は全力でリスペクトし外部から選手を守るので、解任されても慕う選手が多かった。

やはり選手と監督はもちろん、そこに関わる方々との信頼関係を紡ぐことが大事だなとわかる。

コミュニケーションは相手の気持ちに寄りそうこともできて初めてコミュニケーションと言えるのだと思う解任劇だと思いました。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
ではまた。


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